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ある晴れた日に
277部分:空と海その十
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空と海その十

「絶対に大丈夫だよ」
「大丈夫なの」
「ああ、絶対にな」
 かなり強気に述べる佐々だった。
「安心してろ。いいな」
「若し当たったらわかってんだろうな」
「その時は覚悟しろよ」
 男組は不機嫌な顔になりつつ佐々に言ってきた。
「全くよ。道理で簡単に食材が手に入ると思ったらよ」
「こんなことだったのかよ」
「だから安心しろって」
 まだ言う佐々だった。彼だけが平然としていた。
「俺の店で当たった奴は今までいないんだよ」
「そうなの?」
「マジかよ」
 やはり皆それを信じようとしないのだった。どうしてもであった。
「大体そんなのお客さんに出したり持って来るかよ」
「まあそれはね」
「当然だな」
 皆考えてみてそれはわかった。そんなことをすれば店は潰れてしまうからだ。食中毒を起こす店には流石に誰も行きはしない。そういうことだ。
「だからだよ。安心して食いな」
「じゃあそうさせてもらうわね」
「とりあえずな」
 皆とりあえずこれで納得するのだった。何となくであるが。
 何はともあれビールと焼きそばを楽しみだ。そのうえでまた春華が正道に対して言ってきた。
「それでよ」
「音楽かよ」
「ああ、そのオリジナルな」
 話はもうそれで決まっていた。何時の間にか。
「それでどんな曲なんだよ」
「こんな曲だよ」
 春華に応えてすぐにギターを鳴らしてきた。 
 それははじまりだったがそれでも皆にはすぐに伝わった。皆それを聴いてすぐに言うのだった。
「明るい?」
「それに楽しい曲?」
「ああ、そういうの作りたくてな」
 正道もこう皆に対して答えた。
「夏ってもう日差しが滅茶苦茶強いだろ」
「時々それが嫌になるけれどな」
「確かにね」
 こういう突っ込みは入るがまさにその通りであった。
「それ浴びて考えついたんだよ、この曲」
「それも海岸ね」
「ああ」
 正道はここである声に頷いたみせた。
「そうさっておい」
 そしてすぐにその声に突っ込みを入れ返すのだった。
「今来たのかよ」
「御免なさい、遅れて」
「いいのよ、咲の為だったんだし」
 その咲がにこりと笑って声の主に言った。その主が誰なのかというともうそれは言うまでもないことであった。
「有り難うね、未晴」
「はい、これ」
 やはりそれは未晴であった。にこりと笑って咲にポラロイドのカメラを手渡す。皆その彼女を見て言うのだった。
「あれっ、竹林は」
「水着じゃないの?」
「どうしたのよ」
 見れば彼女は麦藁帽子に白いワンピースだった。実に夏らしい格好であったがやはり水着ではなかった。皆とはそれが違っていた。
「何でまた」
「水着持って来なかったのかよ」
「ちょっとね」
 ここで気恥ずかしそうに
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