その後の顛末
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の後自らの命を絶っている。
リック・トラヴィスとルーシャ・トラヴィスについて。
天孫により許可を頂き、データを閲覧し報告書に記載する許可をいただいた。
リック・トラヴィス――(ルーシャ・トラヴィスも同様にこれも偽名であり、本名は記載されていない)は「継承者」の一員だったが、何らかの理由で組織を離反し、天孫によりスカウトされたという。また、魔女を二人持つ二重契約者であるとのことだが、ルーシャ・トラヴィス以外の誰が契約魔女であるのかは不明。
また、このデータには奇妙な点がある。データによるとルーシャ・トラヴィスは行方不明になったとされており、これがリック・トラヴィスの別の魔女との契約を促す形になったとある。では、彼と共にいるあのルーシャ・トラヴィスは一体何者なのだろうか。
これは推測であるが、彼女はルーシャとリックの間に生まれた娘なのではないだろうか。
魔女は外見年齢が変わらない。以前の二人を知らないのであれば、他人からは夫婦だと誤認させるのは容易なことだ。また、生徒からの報告で「リック先生はルーシャ先生を名前で呼んだことが一度もない」という情報もある。血縁だと推測するには弱いが、二人の関係性を考えれば大人ぶる娘をたしなめる父に思えてしょうがない。
「継承者」の情報提供者によると、リック・トラヴィスの以前の鉄脈術は「絶対防壁」だったそうだが、現在の能力は「降霊同調・鬼子母神」であり、子供を守るという限定条件でのみ絶大な戦闘能力を発揮する降霊型の鉄脈術なのだそうだ。彼には生徒が、誰よりも愛しい我が子に見えているのだろう。
現在、二人は有給休暇を取って行方をくらませているが、近日の間に国内外で地形が変形する程の破壊行動が確認されている。二人と無関係ではないだろう。和光37年8月の騒乱では、二人は「継承者」の製鉄師の9割を撃破していることから、「継承者」の「掃除」を実行しているものと推測される。
個人としては、彼らの持っていたあの契約魔鉄器の出どころも気になる。棺桶のような外装が全て変形機構に組み込まれ、彼の魔鉄器は最終的には巨大な十字架のような形状になった。映像でのデータしかないが、あれはオーパーツとしかいいようがない。どのような過程で制作されたのか気になる所だ。
暁エデンについて。
現在、「継承者」が『ラバルナの遺産』と呼ぶ装置が発生させたカセドラルの入り口に吸い込まれて行方不明。接続者の話によると、情報世界に物質界の人間が行くと世界そのものの法則が違うために個の維持が難しく、自我の消失、もしくはまったく別の存在に変生してしまうという。
氷室エイジについて。
現在、『ラバルナの遺産』を再起動させて自らカセドラルに飛び込み、行方不明中。彼には暁エデ
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