その後の顛末
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永居悟について。
彼は和光35年8月に突如、カセドラルとの極所接続を果たし「接続者」となった。この際に彼は未来を垣間見、そして同月に氷野視櫓山に四柱のカセドラルが降臨するエウリュディケの発生を予知。鉄結管理局は当初この発言を虚言と捉えていたが、星詠みの国より日本に帰化した別の接続者の観測によりこれが事実であることが判明した。
以降、彼は局に保護を求め、最終的に聖観学園に入学した。
のちに判明したことによると、彼はこの接続の際、和光37年8月に自らがこの学園で殺害される未来を見て、自分を殺したのは誰で、何故殺され、生き延びるにはどうすればよいかを模索するために情報収集をしていたようである。
結果として彼の努力が運命に介入したか現在も存命であるが、この件について心に傷を負ったのか多くを語ろうとはしない。
浜丘永海について。
魔女としては珍しい、性同一性障害者。このため家族との不仲、学校ぐるみの差別などを数度経験しているが、自らの精神的な性について積極的かつ肯定的であり、辛い経験が逆にバネになったと思われる。
のちの調査で、彼(当人の意志を尊重しそう書かせて貰う)は和光35年8月、家出同然に電車を乗り継ぎ氷野視櫓山に到着。そこで偶然にも記憶を喪失する前の氷室エイジと遭遇し、友好関係を持っている。この後エウリュディケに巻き込まれるが、ここでの危機によって逆に家族の絆を再認識することとなったそうだ。
当人はこのエイジと同級生のエイジは別人だと主張している。根拠について、人格が余りにもかけ離れている事を指摘しているが、同時に彼との友人関係の構築が早かったことと無関係ではないとも感じていると述べている。
戌亥八千夜について。
日本皇国が魔鉄文明を築き上げるまでの不安定な情勢下で辣腕を振るった戌亥浩千外交官の一人娘。父の戌亥浩千と共に海外へ行った経験も多く、家族仲の良さは有名だった。
しかし戌亥浩千はG.R.U.(旧北アメリカ。現在はグレイト・リパブリック・ユニオンと言い、超国家唯一の民主主義国家である)での外遊中、『リーパーズハイ』と呼ばれる暗殺者に殺害され、その光景を目の前にした戌亥八千夜は精神に変調を来し、長く療養していた。
なお、療養先は氷野視櫓山の別荘である。和光35年8月のエウリュディケではこの場所を緊急の避難所として観光客たちに提供した。
のちの取り調べによると、彼女は父から性的行為を強要されていたという。なまじ父が皇国で非常に高い評価を受ける外交官であったために周囲もその情報を封殺されており、孤立状態にあったとのこと。彼女の
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