暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica39-C堕ちた騎士〜Bogen Paladin〜
[7/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

(魔法でも魔術として発動すれば、どういうわけか効果がグッと上昇する)

だからルシルさんから教わった魔法はきっと、私を勝利に導いてくれる。

――パンツァーガイスト――

「おおおおおおおおおおッ!!」

魔術として発動した全身魔力防御に加え、無事な左足に魔力を付加して、崩れる側の逆――上下にパックリと割れていく壁へと向かって跳んで、崩壊するビルから脱出。地上へと向かって落下する中、魔法陣の足場を階段状に創り出して降りていく。

――四甲――

崩壊中のビルを撃ち抜いて迫り来るのは1発の砲撃。本来なら全力シールドでようやく防げるような威力。

(大丈夫! 今の私は・・・魔術師だ!)

パンツァーガイストの効果は持続している。それを信じて迫る砲撃に右手の平を翳した直後、砲撃が右手の平に着弾した。でも私に一切のダメージを与えることなく拡散したことで「勝てる・・・!」と確信。魔力攻撃は無力化できることが判り、私は1枚の足場に座り込んで、右太ももを貫いたままのスタウロスを両手で握る。

「イゾルデ、コード・ラファエルを!」

≪Ja !≫

“イゾルデ”のAIにルシルさんから教わった魔法プログラムをすべて積み込んである。それを魔術として発動すればいい。

――六丙――

完全に崩壊したビルから立ち上り続ける砂煙を穿って来るのは魔力矢の連射。射角や射線からして、やはり場所は変えているよう。向こうからは見えていないはずなのに矢は的確に私に着弾していく。だけど、パンツァーガイストの前では効果を発揮できずに消滅し続ける。

「すぅぅ・・・はぁぁぁ・・・。よしっ。ぐっ・・・くぅぅぅぁぁぁぁあああああああああああ!!」

そんな中で私は太ももに巻いていた袖をキツく縛り直して、スタウロスを抜き始めた。そして“イゾルデ”に「コード・ラファエル!」を発動させてからスタウロスを完全に引き抜く。血が噴水のように噴き出すけれど、ラファエルの効果は絶大で、右太ももと右肩の傷口がみるみるうちに塞がっていく。

(失血した分、体に力が入り辛い・・・。でもこれで死ぬことはなくなった)

側に置いておいた“イゾルデ”を手に取って、私の血で真っ赤に染まっているスタウロスを魔力弦へと番える。ガラガース卿の魔力矢は今も尚こちらに向かって射られ続けている。場所はそのままだ。

「空から狙い撃ちしてくれる・・・!」

足場を今度は空に向かって階段状に展開。それをまだ痛む右足も使った駆け上がり、「居た!」ガラガース卿の頭上を取った。彼もこちらに気付き、スタウロスを番えた“エクスターゼ”をこちらに向けた。

――スタウロス――

ほぼ同時に射たスタウロスは、私とガラガース卿の間――約6mの狭間で激突して互いに砕け散った。ベルトに
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ