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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica39-C堕ちた騎士〜Bogen Paladin〜
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はっはっは! どこを狙ってい――」

砲撃と化した魔力矢が一直線にガラガース卿・・・ではなく、その階下の窓の中へと突入。階下の天井に着弾したことによる魔力爆発が起きて、撃ち込まれた階の全ての窓枠から噴煙が上がる。それだけでなくガラガース卿の居る階の床がその爆発の衝撃で崩れるのを確認。

「はっはぁ! 良い所を突いたな、嬢ちゃん! さすがに崩落に巻き込まれるのは勘弁だ!」

崩落する建物からガラガース卿が飛び出してきた。弧を描くように宙を舞う彼に向けて、新たに生成した魔力矢を番えた“イゾルデ”を向ける。もちろん誤って殺害してしまわないように非殺傷設定に再変更したうえでだ。

「嬢ちゃん! 非殺傷設定なんぞに変更していないだろうな!」

「いいえ、しました! 現代の騎士は殺しはしません!」

――滅び運ぶは群れ成す狩り鳥――

放った矢は30本の矢に分裂して、4本は4枚のカイトシールドを、残り26本はガラガース卿を全方位から襲撃。ガラガース卿のカイトシールドは基本的に自動で防御する機能を持っていて、今まさに多弾攻撃に釣られて、本体である彼はがら空き状態。だから面白いように全弾が着弾していき、そのまま道路へと派手な音を立てながら墜落した。

(この程度でダメージが入らないのは百も承知。だから今は・・・!)

普段生成している40cm級の魔力矢ではなく1m級の魔力杭を生成して、魔力弦に番える。

――とぐろ巻く連環の拘束蛇――

未だに濛々と立ち上っている砂煙へ向けて魔力杭を撃ち込み、カキィーン!と着弾音が響くと同時に砂煙が一瞬で吹き飛び、杭から変化したチェーンバインドに絡みつかれているガラガース卿と4枚のカイトシールドを確認できた。

「デバイスとシールドを破壊させていただきます!」

カートリッジを4発ロードして右手の指の間に2本ずつ、計8本を挟むように物理破壊設定の魔力矢を生成。魔力矢を魔力弦に番えた“イゾルデ”を、「ふんぬ!」ただの膂力のみでバインドを引き千切り始めたガラガース卿に向ける。

――スタウロス――

「づっ!?・・・ぅあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛・・・!!」

右太ももに走る激痛に私は悲鳴を上げてその場で蹲った。自然と溢れてくる涙で歪む視界の中に、右太ももを貫いているスタウロスが入った。そんな馬鹿なとガラガース卿を見る。右手には確かに“エクスターゼ”のグリップを握られている。

「なんだ、知らなかったか?」

私のバインドを引き千切って自由の身になったガラガース卿がくいっと動かした顎で、「ほれ」とある場所を指した。そこには「え・・・?」目を疑うものがあった・・・というか居た。

「わしは元々騎乗騎士だ。今もなお召喚獣との契約を続けている。其奴はその召喚獣の子供でな。

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