暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica39-C堕ちた騎士〜Bogen Paladin〜
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閃光が発せられ、「ぅく!」私は右腕で目を覆いつつ顔を逸らした。光が治まって、なおもチカチカとする目で彼の姿を探すけど、もうどこにも見当たらない。

「我々はその高揚感を忘れられなかった!」

「っ!」

――スタウロス――

敵意を超えた殺意を感じた私はその場から急いで離れた。その直後に風切り音と共に飛来して、先ほどまで私が立っていた車道に突き立ったのは1本の白銀に輝く杭、スタウロス。完全に私の頭を狙う軌道だったことにゾワっと悪寒が走った。

「しかし組織として安定した管理局が混沌を平定し、秩序が保たれるようになると、それまでの命懸けの戦が・・・今ではまるでお遊戯会だ」

「お遊戯会・・・?」

その言葉に私の全身が拒否反応を示す。新暦になってからも起き続けてる犯罪で、局員や騎士にも犠牲者が出ている。現代でも命懸けで犯罪に立ち向かっている人たちの頑張りをお遊戯会と言ったガラガース卿。

「認めない・・・認められない・・・取り消してください!!」

“イゾルデ”を大弓形態シュッツェフォルムで起動。私とガラガース卿の戦闘フィールドはコンクリートジャングル。狙撃ポイントや身を隠す場所には事欠かない廃棄された建造物ばかりの場所。先に隠れられたのが痛い。

(ガラガース卿の騎士甲冑、フェアシュテック・シュピールは、自在にその色を周囲の景色と同化させることが出来るカモフラージュ機能に優れている。だから周囲に潜んでいても判りづらい・・・)

片側3車線の計6車線というこの大通りを挟むように並ぶビル群の各階層、各窓枠を速読するように見る中、ガシャン、ガシャン、と甲冑の足音が聞こえてきた。けれど反響の魔法を使われている所為で音の出所がまったく判らない。

「とりあえず私も身を隠さないと・・・!」

ガラガース卿の足音が途絶えた。今まさに狙撃ポイントに着いて私を狙っているに違いない。ほとんど意味はないけど、全身を魔力で覆う防御魔法の「パンツァーガイスト・・・!」を発動した。直後、バキン!と、スタウロスが足元に突き刺さった。

(今の軌跡、それに突き刺さってる射角と射線からして・・・向こう!)

飛び散る破片の中、私の目はなんとか狙撃先を割り出すことが出来た。そちらに目を向ければ、2階建ての建物、その2階の窓の前に居るガラガース卿の姿を視認。彼は側に浮いているカイトシールドの1枚の裏からスタウロス1本を引き抜き、“エクスターゼ”に番えていた。

(スタウロスは魔力矢とは違い、装填時間がある! 今の内に・・・!)

その場から駆け出しながら“イゾルデ”の魔力弦を張る。そして非殺傷設定から物理破壊設定に切り替えた魔力矢を番える。

「いっっけぇぇぇーーーーッ!」

――翔け抜けし勇猛なる光条――

「ん?
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