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第百二十話 エル・ファシル星域会戦リターンズその2です。
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から狙い撃ちされるという――。

「まったく!!まるでミルフィーユみたい!!全然美味しくないけれどね!!」

 ティアナが毒づいた。ヤン艦隊以下の包囲艦隊の猛攻撃でティアナ艦隊と言えども無傷ではなかった。

「包囲されっぱなしなんて、私のポリシーに合わないっての!!」

 ティアナは積極攻勢を常とする。したがって、この場合包囲された態勢を逆に好機と見た。ビッテンフェルトやグエン・バン・ヒューの言葉ではないが「撃てば当たる!!」なのである。
 粘り強く部隊を再編して密集体形で敵を突き崩し、そして返す刀で別の敵に突っ込む高速戦法を繰り広げたのである。1万5000余隻のティアナ艦隊は縦横無尽、当たるを幸いに突入を繰り返し、包囲網を形成しようとする敵をその都度イラ立たせ、撃破し、穴をうがっていった。
 その横で、アースグリム改級から間断なく波動砲が放たれ、包囲艦隊に打撃を与え続けている。アースグリム改級を死守するフィオーナ艦隊の防御が予想以上に固く、同盟軍がその陣形に楔を打ち込めずにいる。

「・・・・・・・。」

 ヤンは自軍の状況を見てと息を吐いた。直属艦隊の被害率は甚大で、戦線復帰することはできない。だが、他の艦隊では帝国軍の防御網に有効な傷一つ付けることができていない。老練提督であるビュコック、ウランフ、クブルスリーは包囲網を突破しつつある帝国軍、あるいは外周から攻撃を仕掛けてきている艦隊の応戦に手いっぱいだ。

「敵の超兵器の威力は甚大で、既に包囲網形成が困難になってきています。」
「・・・・・・・。」
「撤退なさいますか?」
「アッテンボロー。フィッシャーと協力して曲芸運動はできるかい?」

 トリグラフ艦橋にいたアッテンボローはあきれ顔でスクリーン越しにヤンを見た。

「こんな時に何を言っているのですか?」
『冗談ではないよ。まぁ、話を聞いてくれないか?まだ、我が艦隊は全滅したわけではない。引くにしても敵に一矢報いなくてはね。』

 アッテンボロ―とフィッシャーは顔を見合わせた。


* * * * *
交戦から数時間が経過――。
 フィオーナは自分に問いかけていた。

(もうそろそろ潮時・・・・でも敵に引く気配がない。それはこちらの引くタイミングをみはからっているからではないかしら・・・・。となると・・・・・。)

「全艦隊に告ぎます。交戦を続けながら順次イゼルローン要塞に向けて帰投を開始。殿は私が務めます。ワーレン、ルッツ艦隊は側面から攻勢を倍加し、退却を掩護して――。」
「上方から同盟軍の攻勢が!」

 オペレーターの声に上を見上げたフィオーナに同盟軍の艦艇が逆落としに落ちてくるのが見えた。防御網を展開しているルッツ艦隊に同盟軍が攻勢をかけている。

「敵はまだ闘志を
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