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魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第7章:神界大戦
第203話「神界の洗礼」
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かし、神界の法則において、“限界”などあってないようなもの。
 その事を僅かにでも理解し、“今が限界ではない”と思い込みさえすれば……

「(……いける……!本来ならば魔力リソースの10割を使っているにも関わらず、他の魔法も使用可能。体への負担もなく、魔力に限界もない!)」

 このように、ほぼノーリスクで身体強化ができる。
 サーラは特殊な能力などはないが、簡単な自己暗示程度ならば可能だ。
 それにより、本来負担が掛かる身体強化を“造作もない”と断じたのだ。

「ユーリ!……常に、全力以上です……!」

「……はい!」

 サーラの様子を見ていたユーリも、サーラの言葉に力強く頷く。
 同時に、魄翼が隆起するように大きくなり、一対から二対になる。
 それだけでなく、ユーリが待機させていた魔力弾の数が倍になる。

「我らを舐めるな……堕ちた神よ!」

「っ……!あぁ、いいです、いいですよ……!それでこそ、潰し甲斐があります!」

 互いに、先程までよりも力が増している。
 その状態で、再びぶつかり合った。











「輝け、星々よ!」

   ―――“?toile splendeur(エトワール・スプランドゥール)

 司が祈り、並みの砲撃魔法すら容易く凌ぐ魔力弾が降り注ぐ。

「ふん!」

 だが、その魔力弾は気合と共に展開された理力の障壁に阻まれる。

「ッ……!」

   ―――“Delay(ディレイ)

 その瞬間の隙を突くように、奏が背後に回って一閃する。
 しかし、それも掠るだけで、躱される。

「……の野郎……!」

   ―――“Glitter Arrow(グリッターアロー)

 あっさりと凌がれるのを見ながら、帝が魔力を圧縮する。
 帝の膨大な魔力が圧縮された“ソレ”は、矢の形を作り、撃ち出される。

「そこ!」

   ―――“pression(プレシオン)

 避けようとする敵の神。
 しかし、押さえつけるように、司の重力魔法が発動。
 着弾し、確かに直撃する。

「っし、これで……!」

「ようやく、一撃……!」

 そう。戦闘を開始してから、司達はようやくまともに一撃を当てる事が出来た。
 一応、今までに何度か攻撃を命中させている。
 しかし、それは司達自身も理解している、“致命打にならない一撃”だった。
 高威力の一撃を命中させたのは、今の帝の一撃が初めてだ。

「ふん、なるほど……多少はやるな」

「……わかっていたけど、倒せてないね」

「ええ……」

「そりゃあ、あいつの性質を考えればな……」

 司達が対峙した神の名は、“ジャント”。
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