第三話:クロッカスの武道会!強くなるチャンス!!
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受付したときに事前に説明を聞いて大会が始まるまでこの部屋に居てもいいという許可をもらったんで、その部屋に着く。
部屋の扉の前に着き、試しにまた気の感知を試みた。
…へへっ、部屋の中から強え気を感じてきたぜ、ワクワクしてきたなぁ。
…みんな、オレより強えなぁ…。
別に強がりじゃない、純粋に嬉しいという気持ちが大きい。
姉さんに鍛えられて、そして今までの旅であまり強くなることは多くなかったけど。
これだけ確信ができる。―――――この大会が終わった後、オレは絶対に強くなれる。
自然と口の端が上るのを感じて、そのまま扉を開けた。
★★★★★★★
このクロッカス武道会は、序の口にすぎない。
将来開かれるだろうフィオーレ一の魔道士を決める大会へ注目を集めるために開かれた前座の大会だ。
だからあまり会場も作り込めているわけじゃなく、会場もただのクロッカスの西山にある小さな施設で開催されることになっている。
そんな小さな大会でも国中に噂を広げ、できるだけ選手を集めようとしたのだが…。
そんな大会にわざわざ出る強者はやってくるわけもなく、精々まだ発達途中の求道者か、試しとして出る者しか出ないだろう。
それを知ってか、ギャラリーも多いわけではなく、たまたま目に入ったからという理由で観客になった野次馬と、大会出場選手として出る関係者による応援しかいない。
だから小さな大会としてあまり期待されていないのだが、観客に居た者たちも、実況や関係者たちにとっては記憶に刻まれることになる。
将来、フィオーレ一の魔道士ギルドの一つの顔としてある魔道士と、戦士のデビュー戦となる対決を目にするだろうから。
雷の申し子と茜色の戦士。
それを目にしたある客の一人がこう語った。
”彼らの始まりは、きっとここからだった”、と。
★★★★★★★
『さぁ始まりました、己の武をかけた闘い、クロッカス武道会!ルールは殺しは禁止目潰し金的攻撃禁止!剣や槍などの道具を使う武道は殺生性のある道具じゃなく―――――』
続けられる大会の説明とルール。
待機場から外を眺めるが待機場の暗さのせいか、外が眩しくよく見えない。
部屋にはオレ以外の人もいて、武器、といっても流石に人を殺せるような武器じゃないが己の武器を持った人や、緊張したような面をしたオレと同年代の子供、そして大人がいる。
思ったより選手の数は少ないが、それでもこの中にいるほとんどの選手たちはオレより高い”気”を感じられる。
それに対してまたニヤついてしまいそうにあるのを堪え、部屋の隅で座って待つ。
ただ座るわけじゃなく、胡座かいてそのまま瞑想を始める。
己の高ぶる気持ちを抑えるため、そしてこれから試合に出たとき
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