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夢幻水滸伝
第九十一話 内政の者達その九

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「そうしていっているよ」
「そっちも頑張って行っているな」
「いや、さもないと」
 植林もしなければというのだ。
「すぐに禿山だらけになるから」
「だからだな」
「そうだよ」
 田中は尾崎に話した。
「だからそっちも忘れないで」
「やっていってるんやな」
「こっちの世界の日本も木が多いけれど」
 すなわち森林資源が豊富だというのだ。
「それでもね」
「植林を忘れたら」
「もうそれこそ」
「あっという間に禿山だらけになる」
「だから気をつけてるよ、それと斧や鋸は」
 そういった道具はというのだ。
「いいものを取り入れていっているよ」
「鉄やなくて鋼か」
「そちらのものにしてるよ」
「鉄よりもよお切れるからやな」
「いい仕事をしたいならいい道具が必要だからね」
「それはこっちでも一緒やな」
「この世界でもね」
 まさにというのだ。
「それでだよ」
「斧や鋸もいいものにして」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。
「植林もね」
「やってるんやな」
「そうだよ」
 その通りだというのだ。
「僕の方はね」
「こっちも獲り過ぎよおないしな」
 尾崎も乱獲には気をつけている、漁業も近視眼的ではならないことがわかっているからだ。それで彼の政を行っているのだ。
「そやからやな」
「気を付けて漁をしているんだね」
「これを日本だけやなくて将来は太平洋全体でやってく」
「太宰さんの考えやな」
「林業の方もやろ」
「それは」
 田中もこう答えた。
「僕の方も太宰さんのお話から動いているよ」
「内政についてはほんまにな」
「太宰さんが統括していてね」
「あの人が取り仕切って」
 そしてというのだ。
「上手に回っているな」
「本当に。林業は伐採と植林」
 その両方があってというのだ。
「どっちもしないとね」
「漁業も養殖もやってな」
「ただ手に入れるだけでなく」
「育てていかんとな」
「そうだね、将来は鋼の斧や鋸も」
 そういったものもというのだ。
「もっといいものにしてね」
「よりいい伐採をやな」
「輸送の方も含めてやっていける様にするよ」
 田中は尾崎に話した、彼もまた内政を担う者の一人として自分の仕事に励んでいた。それで斧や鋸について鍛冶、つまり技術を担当する若山に聞くと。
 和歌山は自身の部署の中で彼に話した、二人が今いる場所はその鍛冶を行っている場所で多くのものが鍛冶仕事を行っている。
 金属が打たれ溶かされている中でだ、若山は田中に言った。
「ミスリル銀、ステンレスとかな」
「そういうのをだね」
「わしも考えてるわ」
 こう田中に話した。
「将来はな」
「若しミスリルの斧とか普通に使えたら」
 田中は若山に話した。
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