覚醒?暴走?
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うとしたグレイ。その時・・・
「待ってくれ、グレイ」
空から翼を生やした水色の少年が現れた。
「シリル!!」
「どうしたの!?その翼・・・」
驚くグレイとハッピーを気にする素振りも見せることなく淡々とルーシィの元に歩み寄る。すると、彼は彼女の頭を鷲掴みにする。
「何してんだ!!シリル!!」
「黙れ!!」
いきなり仲間に乱暴を振るう彼を引き剥がそうとしたグレイだったが、シリルが力を入れると周囲に風が巻き起こり、吹き飛ばされてしまう。
「これは予想してなかったけど、ありがたくこの力も使わせてもらおうか」
そう言うと少年の手が輝く。すると、ルーシィの肌から見えていた悪魔の魔力が、次第に無くなっていく。
「かはっ!!」
「ルーシィ!!」
彼女の頭を放したシリルの片翼・・・白い方の翼が少し黒く染まっていく。それに比例して、彼の魔力が高まっていくのを、三人は感じていた。
「あと一つ。それで俺は・・・」
翼を広げ、空へと飛び上がるシリル。
「レオンを越える!!」
呆気に取られている三人を置いて、本来の目的地を目指そうとするシリル。そんな彼をすぐ近くである人物が見上げていた。
「シリル!!何やってんだ!!」
全身傷だらけのナツ。グレイたちを見かけた彼はゆっくりとした足取りで近づいていた彼は、見たことのない姿になっているシリルを見て慌てて駆け寄ってきた。
「もう俺はお前らの知るシリルではない。俺は・・・
この世界を変えれる唯一の存在なんだ!!」
トップスピードでどこかへと行ってしまうシリル。その方角に覚えのあるナツは、目を見開いた。
「ハッピー!!シリルを追いかけてくれ!!」
「あい!!」
ナツを持って、シリルのあとを追いかけるハッピー。グレイはまだフラフラしているルーシィを抱え、彼らの飛んでいった方向を見るだけだった。
「ナツ!!あっちって・・・」
「ああ・・・」
どんどん遠ざかっていく少年の力を、懸命に追いかける。しかし、ほどなくして、少年の姿は見えなくなってしまった。
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