覚醒?暴走?
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「さてと、まだ余力はあるんだろう?天海」
漆黒の翼を開き目の前の青年を睨み付ける。その姿を見て、天海はニヤリと笑みを浮かべた。
「俺はいかなる相手でも・・・どんなことがあろうと常に全力だ。それが礼儀でもあり、俺が生きる意味だから」
天使属性を解放したティオスにも怯むことを知らない天海。二人の戦いはさらに白熱を見せるのかと思われた・・・だが、それは意外な形で終止符を打たれることを、まだ彼らは知らない。
「体が・・・動かない・・・」
ナツの荒ぶる感情の炎を受けたゼレフは動けなくなった自らの体に驚きながら横たわっている。
「こんなのは初めてだ・・・まさかこれが・・・いや・・・死ねる訳がない・・・きっとすぐに回復して・・・」
不老不死の体になっているゼレフは、自身が死ぬのかと思ったが・・・今までもその希望を何度も打ち砕かれてきた彼は、すぐにその思考を捨て去ろうとする。
「あとは任せていいんだよな?初代」
「はい」
ボロボロの二人の後ろで、フラフラとやっとの思いで立ち上がったメイビスがいた。
「俺・・・もう疲れたよ。早くハッピーたちの顔が見てぇ。じゃあな、兄ちゃん」
二人の邪魔をしないために魔力を使い切った体にムチを打ってその場を離れていく。同じくヨロヨロと歩いてくるメイビス。その目は魔力を完全に吸い取られたそのままで、虚ろになっていた。
「メイビス・・・」
息も絶え絶えのゼレフの顔を覗き込むメイビス。二人はこれから何を話そうとしているのか・・・
その頃、ENDの書を書き換えていたルーシィは・・・
「はぁ・・・はぁ・・・」
どんどん体内に悪魔の無力が流れてくるルーシィは、最後の力でENDの書を書き換えると、飛び出していた文字が本の中へと戻っていく。
「本が・・・」
「どうなったんだ!?」
「文字が本に戻っていく」
すべての文字が本の中へと戻った。それを見たルーシィは安堵の表情を浮かべる。
「やれることは全部やった・・・あたしたちの思い出を全部書き込んだ。ナツは・・・あたしたちの知ってるナツは・・・」
「悪魔なんかじゃない」
ハッピーのその言葉を聞いたルーシィは意識を失ってしまう。いいところにグレイがいたため、彼は彼女を支えた。
「悪魔の書物に手を加えたんだ。そりゃ少しやべぇと思ったけど・・・」
滅悪魔法の模様を浮かび上がらせたグレイ。彼は魔力を解放すると、彼女の手首を掴む。
「こんな時こそ、悪魔を滅するこの力で、抜いてやるからな」
滅悪魔法を駆使してルーシィの中に入った危険な魔力を取り除こ
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