第七千七百四十話 その文明圏を
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第七千七百四十話 その文明圏を
ドイツはあらためて皇帝について言いました。
「王は何人いてもよかったな」
「はい、一つの国家にお一人です」
オーストリアさんがすぐに答えます。
「そうなっていますね」
「しかし皇帝は違う」
「皇帝は国家元首であり」
そして、なのです。
「複数の民族、宗教を治め」
「文明の上に立つ」
「そうした存在です」
「だからローマ帝国や中華帝国となる」
「ボナパルトさんもそうだったな」
フランスもドイツとオーストリアさんのお話に頷きました、文明を治める存在と言われるとあの人もだったのです。
「ローマ皇帝になろうとしてたんだな」
「そうなるな、だが」
「ああ、ベートーベンさんは怒ったな」
「革命を起こして何故皇帝になった」
「君主になったんだってな」
「だが皇帝はそうしたものだ」
文明の統治者であるというのです、ベートーベンさんが怒ったことはともかくとしてそう定められているのです。
第七千七百四十話 完
2019・5・3
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