第19話
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ですけどね。
「ああ、俺は構わないよ」
「私は基本的に朧流より忍術や忍体術を組み込んだ我流剣術を使うことが多いのですが、そんな私でも妹弟子と認めて頂けるのなら構いません」
「ふむ。ではリムル、シュナよ。お前達の町を案内してくれ。上空から町並みを見たが、きちんと整理されていて美しかったぞ。
そこらの魔物ではこの様な町は作れん。美しい街を作れるということは技術があるということ。そして技術があるということは美味い食い物や酒もあるということだ」
「何だよ、その理論。まぁ、ウチで作ってる酒や調理技術が他国に劣ってるとは思ってないけど」
「リムル様、ドワルゴンの方々に食事を楽しんで頂くのなら、宮殿で歓迎の宴を開いてはどうでしょう?私が先に宮殿へと戻り、ゴブイチ殿達に伝えれば、リムル様が町を案内されている間に準備は整うかと……」
「そうか?なら、申し訳ないけど頼むよ。朱菜」
「畏まりました、聖上」
私はリムル様にそう返答すると、飛雷神の術で宮殿へと跳び、多重影分身の術を使って歓迎の宴の準備に取り掛かった。
【視点:世界】
ガゼル王を含むドワルゴン一行が現れてから数時間後。リムルと冢宰のリグルドが里内を案内している間に、朱菜の主動で歓迎の宴の準備が進められ、どうにか夕食時に間に合わせることができた。
そして、宴の場ではドワーフと魔物という種族の壁を越え、似た様な立場の者同士が食事をしながら言葉を交わすという光景が広がっていた。
例えば、天翔騎士団の団長であるドルフと近衛大将である紅丸&リグル。ドワルゴン軍部の最高司令官であるバーンと夏官長・大司馬である紅麗。
暗部長であるアンリエッタと隠密御庭番衆の御頭である蒼月。宮廷魔導師であるジェーンと春官長・大宗伯である穂乃花。
武官組が武装関係や部下に行っている訓練内容などの話で盛り上がり友好を深めている中、国を纏める立場であるガゼルがリムル&朱菜に真面目な話を始めた。
「リムル、そして朱菜よ。俺と盟約を結ばんか?」
「………は?」
「……それはガゼル=ドワルゴ個人としてリムル=テンペスト並びに大筒木朱菜と盟約を結びたいということではなく、武装国家ドワルゴンとして私達――ジュラの森大同盟という魔物の共同体と盟約を結びたいということでしょうか?」
「ああ。国家間での盟約を結ばんか、ということだ。俺の予想では、そう遠くない内にこの町は交易路の中心都市となる。その様な重要な地と友好関係を結ばぬ王など愚王でしかないからな。
当然のことだが、このことでお前達が得られる利点もある。それは―――」
「ドワルゴンと友好関係であれば、少なくとも大同盟に加盟して
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