第19話
[2/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
たら簡単に壊れてしまうだろう。
いや、武器が壊れるだけならまだマシだ。こちらには優秀な武器職人であるカイジン殿と黒兵衛がいる。壊れたとしても代わりの武器を用意できる。
螺旋丸や千鳥の場合、武器破壊だけでなくドワーフ王の命すら奪っていた可能性があるのだ。仮に命を奪わなかったとしても直接接触した際に飛雷神のマーキングを付けることができただろう。
そうなっていたら先の戦い以上に一方的な展開となっていたことだろう。他にも鋼金暗器・千鳥刀で殺傷能力を上げていなかった点からも手心を加えていたことが分かる。
ただ、それをドワーフ達に理解して貰うにはどうすればいいかが問題だ。さて、どうしたものか………。
【視点:リムル】
「……あー、ガゼル王。今回の勝負は俺達の人となりを知る為のものって話だったけど、俺達の人となりを正しく知って貰うことはできただろうか?
ぶっちゃけ、最初と最後に不意打ち攻撃を仕掛けたりしたけど、俺達は真剣に人と魔物の共存共栄を考えてるんだ。だから、もし変な誤解を―――」
「安心するがいい、リムル殿。俺は貴殿らを邪悪な存在ではないと判断した」
「えっ?何で?」
「何でも何も、オオツツキ殿が災禍級以上の魔人であることは一目で把握していた。英雄王などと言われている俺でも災禍級の魔人と正面からぶつかれば死んでもおかしくは無い。
そうであるにも拘らず、初撃の不意打ちも含めて全ての攻撃を防ぐことができたのはオオツツキ殿が手心を加えてくれたからこそ」
ガゼル王の判断に俺が思わず質問してしまうと、ガゼル王は律儀に答えてくれた。確かに朱菜は手心を加えていただろう。
そうでなければ、今頃ガゼル王は斬仙剣による細切れか、千鳥による串刺し、螺旋丸によるミンチになってた可能性があるからな。
「そもそも、初撃の不意打ち攻撃も弱肉強食を法としている魔物、魔人からすれば防御も回避もできぬ者が悪。
こちらがリムル殿達の人となりを見極めようとしていた様に、オオツツキ殿も我らが友好関係を結ぶに値する武力を持つか見極めようとしていたと考えれば得心がいく」
朱菜がこの勝負でドワーフ王国が友好関係を結ぶに値するか見極めようとしていたとか、それは考え過ぎじゃね?
そんなことを考えながら朱菜を横目でチラリと見ると、ガゼル王の発言に対して動揺することもなく平然としていた。………えっ?ガゼル王の言う通り、マジでこの勝負でドワーフ王国を見極めようとしてたの?
………いや、でも友好関係を結ぶのなら相手側の武力も知っておいた方がいいのか。俺としても友好関係だけで止まらず、できれば同盟関係も結びたいから猶更だ。
そして、同盟関係を結ぶ以上は有事の際に相手側の武力を
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ