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とある星の力を使いし者
第1話
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麻生は暇があればほとんど散歩をする。
その散歩に意味はなくただ歩いているだけ。
すると不良達がまた誰かを取り囲んでいる。
数が多くどんな人がまた絡まれているかは確認できない。
少なくともズボンをはいていない所を見た限り女性のようだ。

(まぁ、誰が絡まれていようが俺には関係ない。
 あの正義馬鹿も居ないことだし無視無視。)

麻生が素通りしていこうとした時だった。

「うん?・・・あっ!!てめぇは夕方の!!!!」

不良の一人が麻生の顔を見ると何かを思い出しようだ。
対して麻生は・・・・

「誰だ、お前?」

「もう忘れたのかよ!?
 夕方くらいに俺達ボコボコにしただろう!!!」

麻生は改めて不良達をよく見る。
知らない顔も居たが何人かは夕方に会った不良達も居た。

「あの時は油断したが今回はお前は一人だ。
 そして数では俺達は圧倒的だ。」

そう言って今度は麻生を取り囲む。
女性を囲んでいた不良達が少なくなり、女性の顔を確認することが出来た。
肩まである茶色い髪に灰色のプリーツスカートに半袖のブラウスにサマーセーターの格好をしている。
しかし、左の胸に他の女性学生とは決定的に違う物があった。

(あのマーク・・・こいつ常盤台の学生か。)

常盤台中学。
学園都市の中でも5本の指に入る名門校であり、同時に世界有数のお嬢様学校。
生徒数は二百人弱でレベル5二名、レベル4四十七名、それ以外は全員レベル3。
在学条件の一つにレベル3以上である事が含まれているとんでもない学校。
全生徒の能力干渉レベルを総合すると生身でホワイトハウスを攻略出来ると噂されている。

「おい!!どこ見てやがる!!!」

不良の一人が麻生を睨む。
はぁ〜と大きくため息を吐く。

「お前達ってほんと馬鹿だよな。」

「なめてんのか、てめぇ!!!」

「だって、そうだろう。
 いくら女の子にモテないからって中学のガキ(・・・・・)を狙うなんてな。
 まぁ、こんなお子様(・・・)を狙ってもお前達がモテないことには変わりないけど。」

「てめぇ・・・ぶっころす!!!!」

不良達が一斉に麻生に襲いかかろうとした時だった。

「子供とかお子様とかうっさいのよ!!!!」

突然、常盤台の女性がそう叫ぶと同時に凄まじい電撃が不良達を襲う。
一瞬にして不良達は黒こげになる。

「あー、こんな雑魚共に能力使っちゃ・・・・・」

頭をかきながら女性は言う。
しかし、黒こげになったのは不良達だけだった。

「何だ、一人で倒せるのならさっさと倒せばよかったじゃないか。」

「えっ・・・・」

女性は後ろを振り向くと麻生だけが火傷一つなく普通に立っていた。


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