第百一話 島への侵攻その十一
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「ニンニクとオリーブが効いてるとな」
「それならですね」
「どのソースでもな」
「美味しくですね」
「食えるんだよ、ただ一番好きなのは」
そのソースはというと。
「カルボナーラとイカ墨か」
「その二つですか」
「どっちかって言われるとな」
それは、だった。久志にとっては。
「難しいな」
「そうですか」
「あとマカロニとペンネも好きでな」
「フェットチーネもですね」
「ああ、大好きだよ」
実際にとだ、久志は答えた。
「ラザニアだってな」
「パスタは何でもですか」
「はっきり言えばそうだな」
久志もその通りだと認めた。
「麺類でもそうだしな」
「パスタもですね」
「ああ、全部好きだよ」
そうなるというのだ。
「それじゃあこっちの世界でも食おうな」
「そうしますか」
「今日もな、ただな」
「ナポリタンもですね」
「食いたいな」
こちらの世界でもとだ、久志はこのことも思って言葉にも出した。
「正直な」
「そうですあ」
「ああ、作ることは出来るよな」
「食材は全部あります」
「ケチャップもあるしな」
ナポリタンで最も重要なものだ、これなくしてはナポリタンを作ってもナポリタンではないと言っていいだろう。
「それじゃあな」
「ナポリタンをですね」
「今度食うか」
「ではそのナポリタンを食べる時は」
「何時でもいいか、いや」
ここでだ、久志は笑って言葉をこう訂正した。
「南の王国を降した時か」
「その時ですか」
「ああ、その時にな」
まさにというのだ。
「ナポリタンを食うか」
「半島を統一し」
「そのナポリも俺達が手に入れた時にな」
「その時にですね」
「ああ、食うか」
「ではガーリックとオリーブオイルも」
「その二つもな」
ケチャップに続いてというのだ。
「使ってな」
「そうしてですね」
「最高の味にしてな」
そのうえでというのだ。
「食おうな」
「半島を統一した時に」
「是非共な」
笑顔で言ってだ、そうしてだった。
久志は半島南部への戦略も進めていくのだった、それはスパゲティを食べながらも行われていくものだった。
第百一話 完
2019・2・8
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