要観察対象ジャックさん!
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激発する意識を燃やし、俺は叫んでいた。
「――敵襲だ下がれェッ! カーター、撃てッ!!」
自身の背後の空間に剣群を投影しながらカーターに指示を飛ばす。カーターが指揮を執り咄嗟に兵士達に銃撃を行わせた。
着弾する。しかし、まるで効果がない。放った剣群も悉く魔神の凝視に溶かされていく。訳も分からないまま最善の一手を打つ。
「春、一体は俺がやる、もう一体はお前がやれ!」
「――承知ッ!」
沖田は躊躇う素振りすらなく旗を立てた。大規模な火力を持たない彼女では、どう足掻いても魔神柱に有効打を与えられない。三段突きも有効となる範囲が、魔神柱の巨体では小さ過ぎる。
剣群を次々と放つ。召喚された新撰組が果敢に魔神柱に攻め掛かり、膾切りにしていく。だが、
「ひぃぃいい!?」「ぎゃっ!」「逃げっ――」
「I am the bone of my sword.」
斃し切る前に、『フィランソロピー』は全滅する。
沖田だけが、魔神柱に対抗できる。しかし一撃でその総体を消し飛ばせるわけではない。魔神の名を冠するに足るしぶとさで、沖田を屠らんと魔神柱は暴れ。もう一体は、俺を。ついでと言わんばかりに群衆へと視線を照準している。
呪文を口ずさんでいた。素早く投影できる代わりに格の足りない剣群では足止めも出来ない。かといって螺旋剣などは魔力を充填している間に俺も、『フィランソロピー』も大損害を被る。
「──So as I pray, 」
必然、それしかなかった。
「――無『』の剣製」
出し惜しむ暇はない。双剣銃より撃ち放たれる無限の剣弾。それは無数の視線を掻い潜って魔神柱に着弾し、宇宙より墜落してくる小惑星をも粉砕する火力が炸裂した。
魔神柱はぎょろりと全ての眼球で俺を凝視して、爆散する。その肉片、霊格の欠片が死を確信させる。
沖田や新撰組が、間もなく魔神柱を撃破しそうだ。それを見届けもしない内に俺は背後を向く。算を乱して四散していこうとする群衆に、俺は黒い銃剣の銃口を空に向け発砲する。
「鎮まれッ!!」
そして一喝した。銃声にびくりとした彼らは、俺の怒号に静まり返る。恐怖の色が顔に貼り付いていた。
険しい顔で命令する。
「整列しろ。……するんだ」
怒鳴らなかった。しかし、恫喝されたように彼らはバラバラに、体を震えさせながら隊列を組む。
点呼しろ。右から順に、と。そしてそれらが済むと俺は黙りこくった。
――三十一人、死んだか。
拳を握り締める。唇を噛む。怒りのあまり卒倒しそうだった。兵士達に欠員はない、それはあの魔神柱は人の密集している地点を狙ったから。
前方を向く。目を凝らす。遥か彼方に、聳え立つ柱があった。数
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