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ある晴れた日に
257部分:その吹く風その十四
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その吹く風その十四

「毎朝早起きしないと。日曜と一緒でね」
「って御前仮面ライダー好きなのかよ」
「マジかよ」
「ええ、大好きよ」
 男組のいぶかしむような声に対してあっさりと答える。
「それもかなりね。それがどうかしたの?」
「どうかしたのかじゃねえだろ」
「そうだよ」 
 男組はさらに咲に対して言う。とんでもないといった顔であった。
「女が特撮ってよ」
「仮面ライダーかよ」
「いいでしょ。格好いいじゃない」
 こう言うのである。
「仮面ライダー。特に今の平成シリーズね」
「女で特撮なんてよ」
「どうしたもんだよ」
 また言う彼等だった。女の子が特撮を好きだということがどうしても受け入れられないらしい。そのいぶかしむ目で彼女を見続けている。
「まあそれでも御前がいいんならいいけれどな」
「人の趣味まで言わないからよ」
「っていうかあんた達も観てるんでしょ?」
 咲は自分に言う男組に対して言い返してきた。やはりこの辺りが咲である。
「そうでしょ?やっぱり」
「ああ、まあな」
「それはな」 
 彼等もそれは否定しない。誰もが仮面ライダーを好きなのだ。
「やっぱりああいうのは観ないとな」
「ライダーはな。あと戦隊もな」
「うちも戦隊はいつも観てるけれどな」
 今度言ったのは春華だった。
「もう最近のシリーズは全部な」
「全部かよ」
「そうだよ。ライダーもいいけれど戦隊が一番好きだな」
 自分で言った言葉だった。
「いつも観てるんだよ」
「何かこのクラスってこんな奴ばっかだよな」
「おめえといいな」
 野本は言いながら自分の従兄弟に顔を向けた。勿論それは竹山である。
「おめえはどれが一番好きなんだよ」
「僕?」
「ああ。どれが好きなんだ?」
 こう彼に問うのだった。
「結構観てるんだろ?やっぱりな」
「一番好きなのはウルトラマンかな」
 竹山は視線を上にやってそのうえで述べた。
「やっぱりね」
「ウルトラマンかよ」
「一番好きなのはタロウ」
 それであるというのだった。
「今だったらメビウスかな」
「チェッ、俺と同じ趣味かよ」
 野本は彼の言葉を聞いて嫌そうなふりをして言った。
「そういや俺等ずっと一緒に観てたよな」
「君テレビ観ながらすぐに暴れたよね」
 竹山はここぞとばかりに彼に言ってきた。
「スペシウム光線のポーズしたりとかして」
「今と全然変わってないのね」
 明日夢は今の竹山の話を聞きつつ野本を見て言葉を出した。
「それだったら」
「じゃあ俺がガキのままだっていうのかよ」
「ええ、そうよ」
 実にしれっとしたものだった。
「どうせ大人になったらウルトラマンになるとか言ってたんでしょ」
「何でわかったんだ?」
「だってあん
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