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ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第124話:RUIN SHADOW
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ルにルナも白い光に包まれると次の瞬間に現れたのはイノブスキーである。
「え、ええ!?変身出来るの!?」
「驚いたか?コピー能力は俺も持ってるんだよ」
アクセルのコピー能力と同じようにイノブスキーの声にルナの声が混じっている。
次の瞬間、ルナも元に戻る。
「でもな、俺のコピー能力も完璧じゃねえんだわ。コピーする奴の大きさ、時間は問わねえけど、能力はオリジナルよりどこか劣化しちまう。まあ、俺自身もどうしてこんな能力があるのかさっぱりなんだ」
「どうして?」
「エックスにも話したけど俺、誰に造られたのかさっぱり分からないんだ。気づけば何もない荒野で倒れてて、世界を放浪していた時、たまたまジャンク屋を営んでいたじいさんに拾われて、この名前もじいさんがつけてくれたんだ。俺が拾われたのが月夜だったって単純な理由でさ、まあ気に入ってるからいいんだけどさ。だから俺の本当の名前を知る奴はどこにもいない」
「ご、ごめん…」
悪いことを聞いたとアクセルは謝罪する。
「気にしてねえよ。で?お前は?」
「あ、うん。実は僕も、どうしてこんな能力が使えるのか分かんないんだ……」
いきなり沈んだ声音になったことも訝しんだが、話の内容に引っかかりを覚えた。
「分からないって、お前も自分のことが分からないのかよ?」
正面から彼を見て尋ねると、いよいよ暗い表情になって俯いてしまう。
「……昔のことは覚えてないんだ、僕も。…レッドに拾われて、この能力のおかげで強敵を倒して来たんだ……。この名前もレッドがくれたんだ“アクセル”…“突き進む”って意味なんだってさ」
「そっか…お互いコピー能力持ちで記憶喪失か。奇妙な縁だな…よし、奇妙な縁ついでに部屋に着いたら新しい武器造ってやるよ。…と、ここだここ」
ルナがアクセルを部屋に入れるとかなり広いスペースの部屋だ。
この部屋にはルナが拠点で使っていた機材を置いているために、自然と広くなってしまう。
武器開発などに使われるラボラトリーとしての機能を有している。
「ほわちゃあああ!!」
「うわっ!?」
ルナはドライバーなどの道具を持つと凄まじい勢いで組み立てていき、あまりの凄業(すごわざ)にアクセルは恐る恐る話しかける。
「えっと…何の武器を造るの?」
「イノブスキーのムービンホイールだっけ?あれを元にした武器だよ。能力をコピー出来るんだろうけど、お前の場合、銃にした方が良さそうだ。よし出来た」
「早っ!?」
ルナが手渡したのは青を基調とした銃であり、銃口と思われる箇所には輪のような物がついている。
「ちょっとでかいね」
アサルトライフル並の大きさの銃をマジマジと見るアクセルにルナは苦笑した。
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