第三章
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玉鳳の父は暗殺され彼女は母を養いつつ父の仇を討つ様に旅をした、その道中多くの悪人達を懲らしめ倒した。無論父の仇も取った。
そしてある金持ちの美男子と結ばれたがこの時にこう言った。
「全ては人相見の通り」
「そうみたいだね」
母が嫁ぐ直前の娘に応えた。
「李さんの言った通りにね」
「はい、私はです」
「色々あったね、けれど」
「李さんのお話の通りに」
「これから嫁ぐね」
「あの人のところに」
「李さんが来てから色々あったけれど」
母はそれからのことを思い出しつつ述べた。
「それでもね」
「はい、父上の仇も取り」
「それも出来て」
「嫁いで」
その富豪の家にだ。
「幸せになるんだね」
「夢の様です」
「そうだね、ただ」
「ただ？」
「これからは武芸はどうするんだい？」
彼女のそれはとだ、母は娘に尋ねた。
「それで」
「何かあれば別ですが」
玉鳳は母にすぐに答えた。
「ですが」
「普段はかい」
「私は静かに暮らしたいです、武芸は乱すものではないのですから」
「その乱を収めるものね」
「そう考えていますので」
だからこそというのだ。
「その様にしていきます」
「ではね」
「はい、これからも宜しくお願いします」
玉鳳は母に笑顔で応えた、そうしてだった。
着飾り式の場に出た、その彼女を見て誰一人として多くの悪人を倒し懲らしめ父の仇を討った武芸者とは思わなかった。李の人相見のことを終えた彼女はその後の人生を幸せに歩むことが出来た。
十三妹 完
２０１８・１０・１６
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