暁 〜小説投稿サイト〜
車とバイク
第三章

[8]前話 [2]次話
 彼の友人達と共にある話をしていた、その話はというと。
「ハーレーいいよな」
「やっぱりロマンだよな」
「ハーレーって」
 ハーレーと聞いてだ、清里愛は反応した。
「アメリカの」
「あれ、オートバイの話してるわね」
「あっちは」
「ハーレーとかね」
「そんなお話してるわね」 
 清里愛もその言葉に反応した。
「こっちは車であっちはオートバイ」
「何か分かれてるわね」
「というかね」
 ここである女子が言った。
「男子ってオートバイ好きよね」
「車も好きだけれどね」
「それでもね」
「あっちも好きよね」
「どうもね」
「まあね」
 ここで清里愛は言った。
「私はオートバイはね」
「興味ないわよね」
「清里愛ちゃんは車派よね」
「断然そうよね」
「ええ、それはね」
 表面上は笑顔で応える清里愛だった、だが。
 内心は困っていた、それでだった。
 友人達とベンツの話を再開した、しかしその間大地達のハーレーーの話題に耳を向けてもいた。そうしてだった。
 彼等の話題を聞いているとここで変わっていた。
「そういえば中込の家新車入ったよな」
「そのハーレーに負けない位凄いのが」
「八条オートバイのが入ったんだよな」
「凄いのが」
「新車って」
 そう聞いてだ、清里愛は心の中で反応した。
「どんな新車なのかしら」
「一体どんなのだ?」
「どんな新車なんだ?」
「それで」
「うん、一〇〇〇CCでね」 
 それでと言うのだった、大地が。
「物凄く恰好いいデザインなんだ」
「そんなにか」
「じゃあ特撮のバイクみたいなのか」
「そんなのか」
「しかもサイドカーも入ったんだ」
 こちらもとだ、大地は彼の友人達に話した。
「これも凄いから」
「サイドカーか」
「それも入ったんだな」
「サイドカーもいいよな」
「あれも」
「よかったら見に来てね。ただ買うには」 
 そこは笑って言う彼だった。
「物凄く高いからね」
「そんなにか」
「高いのは当然にしても」
「相当に高いんだな」
「物凄くって言うだけに」
「何百万だから」
 大地はその値段をあっさりと言った。
「これハーレーもだけれど」
「何百万か」
「もうそれ趣味だな」
「大人の趣味だよな」
「級力とボーナスコツコツ貯めて買う」
「しかも月賦でな」
「正直車買うよりもね」
 大地はここでは普通の自家用車を念頭に置いて話した。
「高いからね」
「俺達じゃ無理だな」
「五十CCでもどうかっていうのにな」
「それで何百万はないよな」
「本当に大人の趣味だな」
「だから一台売れたら」
 大地は今度は家の商売の話をした。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ