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ある晴れた日に
252部分:その吹く風その九
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その吹く風その九

「全然ね」
「全然か」
「わかっていないからいじめたり意地悪したり」
 そうしたことがあるのだと。話をはじめてきた。
「そういうことをするのだと思うわ」
「そうだな。痛いのを知っていればな」
「そんなことはしないわ」
「ああ。しない」
 また言う正道だった。
「このクラスの連中もそういうこと知ってる奴等ばかりか」
「少なくとも私達は」
 未晴は自分達六人のことをまた話すのだった。
「わかってるつもり。奈々瀬のこともあったし春華が怒ったり。色々とあったかな」
「本当に適当で能天気なだけの奴等じゃなかったんだな」
 あらためてあの五人のことを考えるのだった。
「あいつ等もな」
「私は違うっていうの?」
「おたくはあれだよ」
 今の言葉は未晴を指し示していた。
「あの五人の母親みたいなものだからな」
「だからそれは違うさ」
 それは苦笑いで否定する未晴だった。
「私が。五人に助けてもらってるのよ」
「殆どっていうか全然そうは見えないけれどな」
 こう思っているのは正道だけではないのだった。
「クラスの連中もそうだと思うぜ」
「それでもよ」
 未晴はまだ言う。
「実際に。咲達がいるから私も一人じゃないし」
「そうか」
「そうよ。皆がいてくれるから」
 また言う未晴だった。
「私も笑っていられるのよ」
「そんなもんか」
「そうよ。それでね」
 未晴はここまで話したうえで話題を変えてきた。
「明日だけれど」
「明日か?」
「何処か行く?」
 こう正道に提案してきたのだった。
「何処かに」
「放課後にかよ」
「ええ。今日はあまり時間ないけれど」
 未晴は家の用事があり正道は音楽用品店に行く。だから二人は今日は今こうして並んで歩いているだけなのである。それだけでもうすぐ別れるのだ。
「明日はね」
「そうだよな。明日な」
「何処に行こうかしら」
「公園にでも行くか?」
 正道は前を見ながら考える顔でぽつりと述べた。
「公園にでもな」
「公園ね」
「ああ」
 また未晴に対して述べた。
「そこでゆっくり時間潰すってのもな」
「そうね」
 未晴は彼のその提案に対して頷いた。
「それもいいわよね」
「そうだろ?じゃあ行くか」
 また言う正道だった。
「公園にな。それでいいよな」
「わかったわ。じゃあ明日はね」
「明日も学校だし賑やかな場所に行くだけの時間はないしな」
「スタープラチナとか猛虎堂は?」
「どっちも行ったら絶対にクラスの奴が誰かいるしな」
 彼等の溜まり場になってしまっているのだ。
「特にスタープラチナのプリクラコーナーな」
 こう言って顔を少し顰めさせる正道だった。
「男の奴も女の奴もいるよな」
「ゲームも揃
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