244部分:そよ吹く風その一
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
の字で書き殴っているのである。明日夢の心境をそのまま表している行動だ。
「そういうの書いてるから、少年って」
「違うのね」
「そんなの見たらわかるでしょ」
むっとした顔でまた五人に言い返した。
「私が何で巨人のグッズなんか」
「大体よ」
野本が自分の席にだらしなく座りながら言ってきた。
「北乃が巨人のグッズなんか持つか?」
「いや、有り得ないよ」
「だから皆不思議に思ってるじゃない」
桐生と高山が彼に言葉を返した。
「こんなのってね」
「絶対に有り得ないし」
「そうよね。少年が巨人なんてね」
咲も腕を組みながら言う。
「有り得ないわよね。何がどうなっても」
「わかってるじゃない。だったらよ」
「ああ」
皆明日夢の言葉に応えた。
「とりあえず。この不吉極まる忌々しい物体だけれど」
「物体なのね」
「そう、物体よ」
見れば明日夢が一番巨人グッズを忌まわしい目で見ていた。本当に巨人が嫌いなのがこのことからもよくかる。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ