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ある晴れた日に
244部分:そよ吹く風その一
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の字で書き殴っているのである。明日夢の心境をそのまま表している行動だ。
「そういうの書いてるから、少年って」
「違うのね」
「そんなの見たらわかるでしょ」
 むっとした顔でまた五人に言い返した。
「私が何で巨人のグッズなんか」
「大体よ」
 野本が自分の席にだらしなく座りながら言ってきた。
「北乃が巨人のグッズなんか持つか?」
「いや、有り得ないよ」
「だから皆不思議に思ってるじゃない」
 桐生と高山が彼に言葉を返した。
「こんなのってね」
「絶対に有り得ないし」
「そうよね。少年が巨人なんてね」
 咲も腕を組みながら言う。
「有り得ないわよね。何がどうなっても」
「わかってるじゃない。だったらよ」
「ああ」
 皆明日夢の言葉に応えた。
「とりあえず。この不吉極まる忌々しい物体だけれど」
「物体なのね」
「そう、物体よ」
 見れば明日夢が一番巨人グッズを忌まわしい目で見ていた。本当に巨人が嫌いなのがこのことからもよくかる。

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