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翠碧色の虹
終幕:虹が晴れる時
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あ!」
七夏「七夏色一時・・・」
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↓【翠碧色の虹】七夏色一時/七色に変化する瞳の少女【水風七夏】アニメーション
https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=74413313

七夏ちゃんと出逢って、一緒に過ごした1ヶ月。アルバムの名前は、凪咲さんへのアルバムと読み方をお揃いにした。

七夏「中を見てもいいかな?」
時崎「もちろん!」
七夏「・・・・・」

身近な事や自分の事って、案外分からない時がある。七夏ちゃんの場合は、それが瞳の色の変化だというだけの事だ。でも、他人から言われても分からないとしたら、それは辛いはずだ。
こんなにも魅力的な「ふたつの虹」・・・七夏ちゃんにも伝わってほしい! 他人の俺が出来るのは、七夏ちゃんの隣から七夏ちゃんの「ふたつの虹」を別の方法で届ける事だ。アルバム「七夏色一時」に俺の想いを託した! 七夏ちゃんに届いてくれ! 頼むっ! 俺は祈る気持ちで、七夏ちゃんの言葉を待っていた。

七夏ちゃんは、アルバム「七夏色一時」を開いて眺め・・・閉じた。

七夏「・・・・・」

その様子を体の奥底から、溢れてくる震えのような感覚を抑えながら祈っていた。
七夏ちゃんは、再びアルバムを開いて眺めて閉じた。もう一度・・・アルバムを開いて−−−

七夏「ゆ、柚樹さん!」
時崎「!?」
七夏「こ、これ・・・私・・・目の色が」
時崎「っ!!!!!!!」
七夏「・・・色が・・・変わって見えます!」

伝わった!!!!!!!

時崎「うっ!」
七夏「ゆ、柚樹さん!?」
時崎「ご、ごめん!」

さっきよりも震えが大きくなっていた。だけど、これは嬉しい震えに変わっていた。そんな俺の気持ちが七夏ちゃんに伝わったのか、七夏ちゃんは何も話さず、再びアルバムを眺める。開いて閉じてを繰り返し、それは蝶が花の上で一時を過ごすようにも見えた。

どのくらいの時間が経過しただろうか・・・俺の気持ちが落ち着いてきた時、七夏ちゃんが話してきた。

七夏「柚樹さん」
時崎「!?」
七夏「私の目・・・こんな風に見えるの?」

俺は首を横に振った。

七夏「え!?」
時崎「もっと綺麗に見える!」
七夏「ううっ・・・」

七夏ちゃんも俺と同じ気持ちになってくれている事が伝わってきた。俺は七夏ちゃんがそうしてくれたように、それ以上は何も話さなかった。

七夏「柚樹さん・・・ありがとです」
時崎「あ、ああ!」

何度も交わした言葉。だけど、この言葉は今までよりも特別な事のように思えた。

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

七夏「まさか、柚樹さんからこんなに素敵なアルバムを贈っ
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