終幕:虹が晴れる時
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る録画映像をディスクに残す。ディスク3枚と聞いて時間的に大丈夫かなと思ったけど、そんなに時間はかからないようだ。
七夏「あ、お父さんの?」
時崎「え!?」
七夏ちゃんはその様子が気になったのか、声をかけてきた。
時崎「ああ! この映像をこれに残しているんだよ」
七夏「あっ!」
時崎「!?」
七夏「柚樹さん、虹・・・持ってます☆」
ディスクの記録面に輝く七色の光・・・。七夏ちゃんは、その光を嬉しそうに「虹」と話した。これは、空元気ではない。どんな色に見えようと「虹」は「虹色」なのだから。
時崎「虹を持つ!? その発想は無かったよ!」
七夏「くすっ☆」
虹は、見えても手が届かない存在・・・ずっと、そう思っていた。だけど、虹の七色が分からない少女、七夏ちゃんの方が、俺よりも虹の事を知っている気がする。これからも「ふたつの虹」いや、七夏ちゃんを追いかけたい!
時崎「案外、身近な所にあるんだな」
七夏「はい☆ あ、柚樹さん☆」
時崎「!?」
七夏「えっと、お弁当、出来ましたから、七夏、これからお出掛けの準備をします☆」
時崎「ありがとう! 七夏ちゃん!」
そう話した七夏ちゃんは、自分の部屋へ移動する。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
大丈夫だとは思うけど念の為、ディスクに移した直弥さんの映像が、正しく録画されているか、3枚とも読み込んで確認を行った。
時崎「凪咲さん! これ、出来ました!」
凪咲「ありがとう♪ 柚樹君♪ 急なお願いでごめんなさいね」
時崎「いえ! え!?」
凪咲さんは、ディスクを1枚差し出してくれた。
凪咲「ひとつは、柚樹君の♪」
時崎「いいのですか!?」
凪咲「ええ♪ よろしければ♪」
時崎「ありがとうございます!」
凪咲「こちらこそ、ありがとうございます♪」
七夏「柚樹さん☆ お待たせです☆」
時崎「七夏ちゃん!」
凪咲「あら? 七夏、それは?」
七夏「くすっ☆」
七夏ちゃんは、アルバム「七夏色一時」を手にしていた。
七夏「柚樹さんが、私に教えてくれました☆」
凪咲「教えて?」
七夏ちゃんはアルバム「七夏色一時」を凪咲さんへ手渡す。凪咲さんは、アルバムの中を見て・・・パタパタとさせた。七夏ちゃんの時と同じように。
凪咲「これは! 七夏の目が!」
七夏「七色に変わります☆」
凪咲「な、七夏! 分かるの!?」
七夏「はいっ☆」
凪咲「・・・うぅ・・・七夏っ!!」
七夏「ひゃっ☆ お、お母さん!?」
凪咲さんは七夏ちゃんを抱きしめる。
凪咲「ずっと、教えてあげたいって思ってて、でも出来なくて・・・」
七夏ちゃんの「ふたつの虹」・・・凪咲さんが、ずっと七夏ちゃんに教えてあげたかった事・・・触
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