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レーヴァティン
第百一話 島への侵攻その六
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「無政府主義が結局どうなるか」
「考えなくてもわかるな」
「確かな政権が法律と武力を持ってこそよ」
「ちゃんとした政も出来るな」
「さもないと」
 それこそというのだ。
「世紀末の世界になるわよ」
「モヒカンがバイクに乗って走り回ってる世界か」
「ヒャッハーーーーッてね」
 清音は仕草を入れず棒読みでこう言った、そこで仕草を崩す様なことは彼女はしないのだ。それでこう言ったのだ。
「そうなるわよ」
「そうだよな」
「だから私達もね」
「貴族や市長にな」
「地位はそのままでも」
「権限は弱めてるな」
「比較的ね、中央集権で進めているのよ」
 そうした政権を立てているというのだ。
「まさにね」
「全ては内乱を防ぐ為か」
「事前にね、それでヤクザ屋さんもよ」
「それが権力だからな」
「街限定でもね」
「だからか」
「しかも犯罪までするから」
 このこともあってというのだ。
「余計にね」
「排除すべきか」
「さもないとよ」
 それこそというのだ。
「本当に私達にとって害になるわよ」
「それでコルシカやサルディニアの時以上にか」
「シチリアの方はよ」
「綿密にやっていくべきか」
「そうしていきましょう、そしてシチリアを掌握したら」
「半島の南を湖からも攻められるな」
「ええ、長靴の石からよ」
 半島を長靴と見立てての言葉だ。
「そこからね」
「攻めてもいけるしな」
「ローマの方からも攻めて」
 半島の中央部からというのだ。
「それでよ」
「シチリアからも攻めるといいな」
「まさに王国は袋の鼠よ」
「こちらとしては都合がいいな、ただな」
 ここまで聞いてだ、久志は腕を組んで考えるかおになってこう言った、頭の中に半島と周りの島々を描いたうえでのことだ。
「王国もな」
「黙っていないっていうのね」
「そうそう上手くいくか」
「そう思うでしょ、それがね」
 清音は久志の疑問に笑って答えた。
「あの国は動けないみたいよ」
「南は南で揉めだしたか」
「最近まで私達に対抗して南部の諸都市が同盟を結んでね」
「王国ともか」
「連携していたけれど王国がこれを機にって統制を強めたのよ」
 諸都市へのそれをというのだ。
「それでね」
「それを諸都市が嫌がったんだな」
「ここで自分達を支配下に置こうとしている王国の意図を見抜いてね」
「それで今はか」
「私達の脅威があるけれど」
 それはわかっているがというのだ。
「それよりもね」
「お互いに争いだしたか」
「しかも王国の支配はシチリアまでには及んでいなくて」
「だから半独立状態なんだな」
「元々大した勢力じゃなかったうえにそうだから」
 そうした状況でというのだ。
「私達がシチリアに進出してもよ」
「対
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