第九幕その五
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皆で楽しくお昼となりました、するとです。
そこに世界樹の中にいる猿や栗鼠やヤマネや熊が来ました、狐や狸や鹿といった生きものもいます。
その皆がです、それぞれお野菜や果物を持ってきて一行に言ってきました。
「ドロシ―王女お久し振り」
「かかしさんと樵さんもね」
「トトも元気そうね」
「ジャックと大尉も来てるし」
「会いに来たよ」
「ああ、普通に生きものもいるから」
神宝も皆を見て言いました。
「こうしてだね」
「そうだよ、僕達もこうして世界樹の中にいてね」
「楽しく過ごしているんだ」
「いつも食べて遊んでね」
「そうしているのよ」
「そうなんだね、ここにいるのは本当に」
あらためて言う神宝でした。
「色々な人や生きものなんだ」
「人間だっているよ」
マンチキンの服を着た若い男の人もいました。
「村だってあってね」
「えっ、村もですか」
「うん、あるよ」
世界樹の中にというのです。
「幹の方にはないけれどね」
「葉のところにはですか」
「そう、あってね」
それでというのです。
「皆世界樹の葉で造った家で暮らしているんだ」
「世界樹の葉で、ですか」
「そうだよ、ここには泉も温泉もあるし」
それでというのです。
「勿論食べものも豊富にあるしね」
「マンチキンの人達もですか」
「過ごしていてね」
それでというのです。
「楽しくやってるよ」
「木の中に村が幾つもあるのも」
「オズの国だね」
「この国ならではですね」
「全くだね」
マンチキンの人も笑顔で応えます。
「けれど皆いつもね」
「楽しくですか」
「こうして他の生きもの達と一緒にね」
「暮らしていますか」
「そうだよ、こうしたのもあるしね」
マンチキンの人はここで沢山の胡桃の実を出してきました。
「胡桃だってね」
「あっ、胡桃ですか」
「この木で採れたものだよ」
世界樹でというのです。
「だから皆で食べようね」
「ここの世界樹は物凄く美味しいんだ」
栗鼠が言ってきました。
「だからどんどん食べようね」
「そういえば胡桃はね」
「僕達採らなかったね」
「あるにはあっても」
「果物やお野菜を採って」
「木の実はついつい」
「それはよくないね」
熊は栗の殻を取りつつ五人に言います。
「やっぱりね」
「そうしたものも忘れたら駄目」
「ちゃんと採っておく」
「そうして食べる」
「そうしないと駄目ね」
「世界樹の中だと」
「木の実も美味しいね」
果物とはまた違った美味しさがあるというのです。
「じゃあ採って食べないとね」
「この木の胡桃や栗はすぐに食べられるから」
ドロシーがまた五人に言います。
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