第三百六十一話 魔界の宴その十六
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「疲れると思いますけれど」
「あっ、俺達平気だから」
剣崎が響に答えた。
「そういうのは」
「だからですね」
「うん、本当に何日でもね」
「寝泊り出来ますか」
「野宿でもね」
「野宿って」
殆どの面々がそれには驚いた。
「せめてテントは張らないと」
「火野さんもそうした生活だったみたいですけれど」
「あの、それは幾ら何でも」
「ちゃんとお家に住まないと」
「俺もそう思うけれど実際に平気なんだよ」
「俺もだ」
剣崎も橘も言うことだった。
「戦いの中にいると他のものはいらなくなる」
「自然とそうなるからさ」
「俺と同じだが」
王馬が二人の話を聞いて述べた。
「だが俺とは何かが違うな」
「剣崎さん達は少しおかしい感じがするから」
こう言ったのは紗夜だった。
「王馬さんは常在戦場だれど」
「常在戦場はいいとしてもだ」
ナポレオンも言うことだった。
「確かに剣崎殿と橘殿は同じ様でまた違うな」
「というか普段街中でそうですから」
「戦場にいなくても」
奏と調が二人のことを話した。
「だからです」
「剣崎さんと橘さんは普通じゃないんです」
「いや、街中のお家の中でそうですと」
弥太郎も言うことだった。
「確かにおかしいですね」
「そうだよね、剣崎君と橘さんって違うんだよ」
虎太郎がまた話した。
「普通の暮らしなのにそうだからね」
「一切無駄がない、じゃないよな」
「そうだな」
セルジュとハスガもそこはわかった。
「何かが決定的に抜けている」
「剣崎さんと橘さんはそうだよな」
「というかよく何もない生活が出来ますわね」
ベアトリスも驚くことだった。
「ほぼライダーシステム以外の感じでけれど」
「それで食えて尼露凌げたら充分だろ」
「風呂入られて洗濯も出来ればな」
剣崎と橘はベアトリスにも話した。
「それならな」
「文句はないだろ」
「だからといって本当に事務所で暮らさないで下さい」
三輪も真面目な顔で注意した。
「事務所は事務所ですから」
「というかあそこ快適ですか?」
禍木はそこが不思議だった。
「ソファーで寝て疲れ取れます?」
「いや、この人達この前寝袋で寝てたよ」
ソファーどころかとだ、志村は禍木に話した。
「それでも平気みたいだから」
「事務所で寝泊まりしてもか」
「平気みたいだよ」
「あっ、それで俺昔怒られたよ」
今度は城戸が出て来た。
「会社の事務所で暮らしてたら編集長に家見付けろって追い出されて」
「今は喫茶店に居候だな」
「お前と同じ部屋で暮らす様になったんだよ」
秋山に顔を向けて話した。
「今な」
「そうだったな」
「俺も平気だったけれどな」
事務所の中で暮らしてもというのだ。
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