第三百六十一話 魔界の宴その十
[8]前話 [2]次話
「それも男の子だけで百人だから」
「やっぱりな」
「うん、当然女の子もいるよね」
ペコはザックに首を傾げさせつつ述べた。
「数年でそれは」
「女の子も同じ数だけいるよな」
「普通はそうなるからね」
「じゃあ数年で二百人か」
「三年位でそれだと」
「何日に一人か?」
「普通そこまで出来ないよ」
子供を作ることはというのだ。
「一体どんな人生送っていたのかな」
「しかも世界中でそうしてくれた」
さしもの教皇の言葉もいつもと違う。
「日本を拠点に置いたうえでな」
「余計に凄いね」
「我々も状況を把握することに苦労した」
その人物の女性遍歴をだ。
「そして唖然となった」
「というかその人の生きがいだったんだろうな」
初瀬はこう述べた。
「あちこちに子供を作ることが」
「しかし数日で一人って何なんだよ」
城乃内もそこを指摘する。
「程ってやつがあるだろ」
「まさかと思いますが」
北條も言葉がない感じだ。
「その方は世界中でお子さんを作ることが夢だったのでは」
「何千人もか」
「そうかと、そして」
「その願いを適えたんだな」
初瀬は北條の話を聞いて述べた。
「見事に」
「そうなるかと」
「それじゃあ本望だろうな」
「というか百人の時点でないだろ」
城乃内はそこから話した。
「大体な」
「そんな奴がいる世界もあるからな」
駆紋ですらどうかという顔だ。
「世界は凄いものだ」
「言っておくが例外中の例外だ」
ミロはそこは断った。
「我々の世界でもな」
「俺達が巡ってきた世界でもその爺だけだな」
「それは言っておく、しかし俺もだ」
かく言うミロもだった。
「実際にだ」
「自分の父親ではとか」
「思った、ギリシアにもよく来ていてだ」
そしてというのだ。
「子供を多く作っていて聖域とも関係が深いからな」
「というか聖域って何でそんな人と関係あるんですか?」
葉月はこのことが不思議だった。
「そんなとんでもない人と」
「確かに桁外れの女好きだが悪人ではない」
ミロはそこは断った。
「女好きでも人の道には外れたことはしない」
「そうなんですね」
「だからだ」
それでというのだ。
「我々もだ」
「よかったんですか」
「関係があってもな」
「多少のことはいい」
教皇がまた言った。
「人間は大なり小なり何なりある」
「小なりでは絶対にないですね」
姫和の目も合然となったものだ。
「大も超特大ですね」
「しかし人の道に反していなくてだ」
「正義の心はですか」
「あった人だからな」
それ故にというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ