【日に影る邂逅】
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けたくなかったからだと思うけど。あとはまぁ日向の黒歴史を孫に知られたくなかったんじゃないかしら」
真顔で述べる歳上側のヒナタとハナビに、まるで自分の死が原因で日向一族が悪い意味で変わってしまったかのように言われ、ネジは困惑するしかなかったがそれでいて自分の死を蔑ろにされているようにも感じる。
「私はネジ兄さんがナルト君を命懸けで守ってくれたお陰でナルト君と急接近出来たの。大戦後二年間は喪にふくしてナルト君とは距離をとっていたけど……。そうして二年経って、何故か私がハムラのチャクラを宿した白眼の姫だって分かって悪い人が純度の高い白眼のハナビと私を攫いナルト君が助けに来てくれてからはもう……恋人から結婚までトントン拍子。子供もすぐ二人出来たし──」
頬を染め恥じらうように言う歳上側のヒナタ。
「あぁ、そういえば元々白眼じゃない息子が白眼を開眼したかもしれない時、私は実家に行かずにナルト君に息子と娘を連れて行ってもらったのよね。ナルト君仕事で朝帰りだったけど快く引き受けてくれたわ」
「実家に……日向家に行くのが気まずかったからあなただけ行かなかったの?」
「いいえ? 別にそんな事はないの。あなたも主婦になってみれば分かるわよ、実家に行くよりもやる事が多いの。……あ、でも羽伸ばしは定期的にさせてもらっているわ。ナルト君が過労で火影室で倒れたりしてる中、子供を家に残して羽伸ばしするのは気が引けるけれどね」
歳上側のヒナタはいったいどういう神経をしているんだと言わんばかりに顰め面をするネジ。
「それで……息子の方は白眼を後天的に開眼した、のか?」
「それが結局してなかったみたいなのよねぇ。姪っ子の方は特殊で凄く怒ると白眼を無意識に発動するみたいなんだけど……。甥っ子は修業が足りないのよ、何せ白眼は厳しい修業を受けてこそ開眼するものだから!」
ハナビのその言い回しにネジは引っ掛かるものを感じた。
「ナルトとヒナタの息子と娘が後天的なのは判らなくもないが、日向一族の白眼は元々安定した先天的なものだろう」
「そうだったかしら?? 日向の者全てが白眼を開眼するわけじゃなくて幼い頃から厳しい修業で開眼して分家の者は否応なしに呪印を刻まれるシステムだった気がするけど」
しれっと述べるハナビにある意味目眩を覚えてしまうネジとヒナタ。
……それがまかり通るなら、ヒナタは厳しい修業で既に三歳で白眼を開眼していたという事になりそこまで才能があるなら跡目から外されなかった筈で、まして分家は厳しい修業の末白眼を開眼しその上日向の呪印を刻まれるという何とも酷な話になるのではないか。
「──?ネジ兄さん、ここ、私達の未来じゃないよ。それに、“私達”はここの過去の存在でも無い」
「………
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