【日に影る邂逅】
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て──でもネジ兄さんはあくまで仲間としてナルト君を守ったのであって、私は関係無いの」
「どうして、そんな事が言えるの……? “あなた”のネジ兄さんは、あなたの事も庇ったのなら関係無くないでしょう…!?」
「だとしても、ネジ兄さんは分家として宗家の私を庇ってくれたんだわ」
「──え?」
「…………」
「だってネジ兄さんったら、最期に私の名を口にした時……敬称で呼んだのよ。仲間としてじゃ、無いわよね」
「そんな、どうして──」
年下側のヒナタが問おうとするも、ネジはそれを遮る。
「そちらの“俺”の事はこの際どうでもいい。……それよりも俺が気になるのは、ハナビ様……あなたの方だ」
「え、私? 何か文句でもあるわけっ?」
「何故、担当上忍などしている? 次期当主としての立場はどうした」
「そんな事言われてもねぇ……」
従兄からの鋭い視線にハナビは思わず目を逸らす。
「ハナビにはまだ日向当主は早いわ。未だに姉の私に負けるようじゃあ、ね?」
「それは言わないでよ姉様ってばぁ…!」
「わ、私は……ハナビに勝った事なんて、一度も──」
年下側のヒナタは違和感を口にしたが、すぐ様歳上側のヒナタが反論する。
「何を言ってるの? 五歳離れていてまだ幼い頃の妹と手合わせをさせられた時は、ハナビを傷つけてしまうのが嫌でわざと負けてあげたのよ。次期当主の座も、“私”が妹に譲ってあげたの」
「姉様は中忍のままだけど、上忍なんて名誉職みたいなものだから実質姉様は上忍以上の実力なのよ! 担当上忍なんかやってる私なんて足元にも及ばないわよ」
誇らしげに述べるハナビだが、何故上忍は名誉職などと言われなければならないのかネジには納得がいかなかった。
「もう、そんな事言ってるからお父様から当主を任せてもらえないのよハナビ。それに婚期だって──」
「な、何とかするわよぉ……」
「違う……こんなの、私じゃないしハナビでもない……」
「──??」
呟くように言うヒナタにネジは黙ったまま目配せをして同意を示す。
「それはそうでしょうね、過去の私からすれば。……言ってしまえば私達日向一族は、ネジ兄さんが死んでしまってからすっかり変わってしまったようなものなの」
「………?」
「私、ネジ兄様が死んだって聞いてから真面目に修業するのが馬鹿らしくなったのよね、だって日向の天才が呆気なく死んでしまったのよ? だから私は日向の跡目としてよりも女子らしくオシャレに目を向けるようにしたの。……父様なんて、ナルト様と姉様が結婚して二人の可愛い孫が出来た途端呪印制度をどうにかして分家の人達をほとんど解放したようなものなのよね。単に孫に呪印を付
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