37審判の日
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のどこが正義なもんかっ、どんな悪魔の所業だよっ、一体誰がやったんだっ、バカヤロ〜〜〜〜〜っ!!」
スティンガーミサイルでナタリアさんごと旅客機撃墜した時のように、苦悶の表情で転がっている死体を抱き上げて泣き叫ぶ切嗣。
イリヤにもクロエにもアイリにも、男が考えるような正義の薫陶は行き渡らなかった。
女の脳で腐りかけの花や野菜、病気に塗れた葉や茎を選定する程度の感覚で全部摘み取ったクロエの考えは、切嗣には到底理解できなかった。
優しすぎて悪人にすら完全な死を与えられず、一人ひとり検品してから始末するようなチマチマした切嗣の考える処刑で正義。
クロエは工場の検査で撥ねられた不良品を一斉排除して、ゴミ箱に捨てる程度の感覚で始末した。
それでも人類は清潔にされ、この世界でも近い世界でも戦争も略奪も強姦も窃盗も殺人も、全ての罪が消された。
悪の心を芽生えさせた時点で、頭の上に地獄の花が開いて殺された。
やがて、その亡骸でさえ地獄の花に吸収されてしまい、花だけが地面や床に根付いて、それすら栄養分や宿主を失って消えた。
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