37審判の日
[5/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
すサービスは開始されていない。
大量の死体は片付けずに済んだが、人体全部吸収して開花した死の花が、世界中で所かまわず花開いていた。
街路樹や街灯全部に死体がぶら下がっていて、死臭と悪臭を放って腐り落ちるまでぶら下げられたままのような地獄は見ないで済んだが、その数だけ黒い地獄の花が咲き誇った。
クロエ世界だけがお笑い世界に変換され、他の異世界では省力化のために聖杯も手を抜いたようで、アンリマユが予測した規模で死者が出ていた。
刑務所も空になって行ったが、デスノートと違うのは名前を公表されていても冤罪で自白させられていただけの人物が死ななかった所である。
クロエ世界に近い平行世界では正義執行がなされて、重要な悪人は遺伝ごと始末された。
「何やら家の周りが騒がしいようですが?」
傷あり士郎の実の両親程度でも周囲の異変に気付き、阿鼻叫喚の地獄が始まっているのを聞いた。
「外を見てはいけません」
士郎の両親の人形には外に出ないように言って、切嗣が警戒しながら見に行った。
「これは?」
魔術師の中でも悪行を行った者、魔術師殺し、魔術師殺しを殺すための暗殺団まで死んでいた。
時計塔で正義を行っていた者は余り死ななかったが、特にアインツベルン側の魔術師や暗殺者が悲惨な死に方をしていた。
英雄の女の子目当てで、プラカード持って求婚していた奴は死なず、ストーカーやロリコンの犯罪者だけが死に、魔術師とか暗殺団だけが苦悶の表情で自分の罪の数を数えてから死んでいた。
「何者かが聖杯で願いを叶えて、悪人を全て殺したのか?」
全く同じ願いをした切嗣だけがその結論にたどり着けた。
悪人の死すらも望まなず改心を願った切嗣と違い、明らかに悪人全てを殺すように願い、それでも尚、良心の呵責に苛まれず、この決定をした鋼の精神を持つ極悪人がいる。
「士郎か? いや、イリヤやシャーレイに似た誰かが……」
人形として召喚されたこの世界の切嗣も、クロエの記憶は消されていた。
愉悦部の中では、ギル君が成長した方はお笑い世界で死なず、時臣を殺してカリヤおじさんに葵を首絞めレイ〜プさせていなかった激辛ラーメン屋のオッサンも死んでいなかった。
この世界の桜人形に慎二と雁夜と義父を殺され、家も虫も燃やされてしまい、契約の元に桜を虫に殺させて逃げていた間桐臓硯も、苦しんで苦しんで、苦しみ抜いて、誰がこの処刑を望んだのか、今までの人生でどれが罪として数えられたのか、食ってきた人間の名前とか生い立ちとか、ずっと耳元で囁かれながら死んだ。
どこかのチェーンソーマンに不死身の体を三日三晩肉を切り裂かれて、自分から急所とか心臓を差し出して「お願いですから殺してください」と言うまで苦しまされてから自殺した。
「正義? これ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ