第五章
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「自分等は見ていてくれや」
「ここは任せてもらう」
蒲も冒険者達に言った。
「ほなな」
「今から倒すで」
二人は冒険者達に言ってだった。
前に出てそれから鑿歯との戦いに入った、モンスターは沼地の足場の悪さなぞ全くものとしない素早い動きと術を駆使してだった。
二人と戦う、だが星の者達である二人の敵ではなく。
追い詰められ最後は白に額を射抜かれて倒れた、後には多くの金塊が残り。
白い蝦蟇は白い身体の蛙人の少女に戻った、中国の女の服を着ている。二人は冒険者達と共に少女を連れて街に帰り。
少女を男のところに連れて行くと男は妹と強く抱き合った後で二人に礼を言い報酬も手渡した。二人も笑顔でそれを受け取って彼等と笑顔で別れた。
モンスター退治の報酬は他の冒険者達と共に受け取った、冒険者達はそれぞれの次の仕事に向かい彼等はというと。
上海蟹で有名な店に入り蟹を茹でたものに蟹粉豆腐、桂花糖藕、八宝鴨、両面黄とデザートのライチを黄酒と共に楽しみ二つの仕事を終えたことを祝っていた。その時にだった。
八宝鶏を食べている白の手にあるものが宿った、それはというと。
「ああ、この矢はええ矢やな」
「それが自分の新しい神具か」
「そや」
白は自分の中に言ってくる言葉を両面黄を食べている蒲に話した。
「夏侯淵の矢や」
「三国志の豪傑の一人やな」
「弓矢で有名やったからな」
曹操配下の者で一番の弓の名手だったとされている。
「その人の矢が手に入った」
「狙いはよりよくなったか」
「威力も凄くて幾ら使ってもな」
「減らへんか」
「そんな矢や、そして拙者自身も」
ここで白は一杯飲んでからまた言った。
「神託を乗り越えてな」
「それでやな」
「そや、今や」
まさにというのだ。
「全体的に一回り強なった」
「そやな」
「それでや」
だからだと言うのだった。
「この新たに手に入れたもんでな」
「これからもやな」
「この力を使ってな」
「この世界を救うな」
「そうするわ」
蒲に得顎で述べた。
「そのことを誓うわ」
「そうするか」
「そや、神託を適えてもな」
それでもというのだ。
「拙者達のやることはな」
「神託を乗り越えることちゃうからな」
「この世界を救うことや、ほなな」
「今からやな」
「蟹とか食べて」
そちらはまだ手をつけていない、蟹は甲羅のせいで食べるのに時間がかかるので後でゆっくりと考えているのだ。
「それからな」
「行くんやな」
「そうしよな」
こう言ってだった、白はまた黄酒を飲んだ。酒の酔いが五臓六腑に滲み至るのを感じつつだった。次の一歩を踏み出す先を見ていた。
沼地での死闘 完
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