第四章
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「間違いなくな」
「そやな、悪人でも色々でな」
「こんなことする奴は愉快犯や」
白はその感性から述べた。
「人を訳なく蛙にするとかな」
「そうやな、それはな」
蒲も頷くことだった。
「それも根性が曲がったな」
「出来損ないの猿みたいなな」
ここでだ、白の目がさらに光った。そしてだった。
蒲に共に戦いつつ言った、矢がモンスターを貫くがその矢は弓からまとめて数本出されているのでそれだけ倒されるモンスターも多い。
「沼地におる猿のモンスターとなると」
「中国やとな」
蒲も察して応えた。
「僕も獣使いやからわかる」
「モンスターには詳しいからな、獣使いは」
「使うだけにな」
「それやとわかるな」
「そんなことする奴は」
「猿系で沼地におるモンスターは」
それはというと。
「鑿歯や」
「あいつやな」
「あいつと考えるのが一番納得がいく」
「えっ、鑿歯!?」
その名前を聞いてだった、他の戦闘を行っている冒険者達は全員驚きの声をあげてそのうえで白に問うた。
「あんなモンスターがここにいるのか!?」
「まずいぞ、それは」
「かなり強いモンスターじゃない」
「俺達じゃとても相手にならないぞ」
「ドラゴン並に強い奴だぞ」
「そや、多分この沼のモンスターはな」
白は他の冒険者達にも答えた。
「あいつの手下は」
「あいつがここに来たからか」
「この沼にこれだけのモンスターが出たのか」
「急に出て来たと思ったら」
「そういうことか」
「あいつは妖力もかなり妖術も使える」
白はさらに言った。
「それやったらな」
「この娘の姿を変えられるのもな」
蒲は白い蝦蟇を見て言った、既に白が保護していて腰の袋に顔だけ出させて入れている。
「出来るな」
「猿やから悪戯好きでな」
「それでやな」
「悪意ある遊びで女の子を蝦蟇に変えた」
「そんなとこやな」
「謎は全部解けた、ほなや」
白いはこれまで以上にその目を鋭くさせた、そしてだった。
沼地全体を見回した、それからだった。
沼地のある場所に矢を放った、すると長い一本の歯を口の先から出した五メートル程の大きさの漆黒の沼の水で汚れた猿が出て来た。
その猿を見てだ、冒険者達は言った。
「間違いない、鑿歯だ」
「やっぱりいたか」
「あいつとは戦っても勝てないぞ」
「どうすればいいんだ」
「私達じゃとても」
「安心せい、拙者達が倒す」
白は並のモンスター達は倒せているがここでは怯んだ彼等に言った。
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