第二章
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「ここは」
「そういうことやな」
「まあ噂ですけれどね」
朝起きたらいなくなっている、それはというのだ。
「けれどですね」
「調べてみるわ」
蒲はこう言ってこの件について白と共に調べてみることにした、だがこの話が冒険者のギルドに依頼として来ているかというと。
来ていなかった、それで蒲は白に共に街の中を歩きつつ言った。足元にはしっかりと下水道に至ることが出来るマンホールもある。
「ギルドもな」
「はっきりとしたわやないとな」
白も応えて言う。
「依頼としてな」
「出せんな」
「噂程度やったらな」
「これが盗賊やモンスターが出たとか」
「アイテムの奪還とかな」
「そんなのやったらな」
こうした話ならというのだ。
「依頼にも出るが」
「こうした話はな」
「どうしてもな」
ギルドとしてもというのだ。
「無理や」
「そやな」
「ほんまにな」
「ほなどうするか」
「ここはな」
二人で歩きつつ話した、そしてだった。
ここでだ、蒲は白にこう言った。
「噂の真偽確かめるか」
「ほんまに人がいなくなったかどうか」
「それをな、それやったらな」
早速だった、蒲は自身の神具である紅珠を出すとだった。
彼が使役しているモンスターや獣の中でも小型で俊敏でかつ隠れることを得意とする種類の者達が十体程出て来た、蒲は彼等を呼んだうえで白に話した。
「僕の友達を使ってな」
「そしてやな」
「噂を確かめるか」
「人がひそひそ話してることも見えてへんもんもな」
「モンスターや獣やとちゃう」
「色々と見られるな」
「そや、彼等にな」
「町中に散らばってもらってやな」
「特に夜から朝や」
この時間帯にというのだ。
「朝にいなくなるんやったら」
「そうした時間帯に何かある」
「そやからな」
「そうした時間帯に特にやな」
「見てもらう、十体では足りんやろし」
「もっと出すか」
「百体以上出して」
小型かつ俊敏で隠れることも上手いモンスターや獣達をというのだ。
「そしてや」
「街中を見て回ってもらうか」
「そうしてな」
そのうえでと言うのだった。
「見てもらう、まずはな」
「それからやな」
「ことにあたる、これでどや」
「獣使いの利点を使ってるな」
白は蒲の職業のことから笑って話した。
「ええやり方や」
「そう言ってくれるか」
「ほなここはな」
「このやり方でやな」
「やってみたらええ、それで拙者達もやな」
「そや、他人任せにせんと」
モンスターや獣達だけでなくと言うのだった、蒲自身も。
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