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オズのファイター大尉
第八幕その七
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「皇帝はオズの国で最も優しい心の方ですから」
「だからだね」
「はい、ですから」
「エスコートが上手なんだ」
「相手のことを誰よりも気遣うので」
 そうした人だからというのです。
「エスコートが素晴らしいのです」
「成程ね」
「樵さんはオズの国一のエスコートをしてくれるのよ」
 ドロシーもこう言います。
「お陰で私もね」
「いつもだね」
「いいエスコートをしてもらってるわ」
 樵自身に言います。
「ダンスの時は」
「それは何よりだよ」
「それに幾ら踊っても疲れない」
「ブリキの身体だからね」
「ええ、さっきからね」
 ホビットの女の子が言ってきました、外見は人間の子供と変わらない本当に可愛らしいものです。小柄な種族だけあって。
「大尉さん達ずっと踊ってるわね」
「うん、こうしてね」
「ずっと踊っていられるよ」
 かかしとジャックがホビットの女の子に応えました。
「僕達の身体だとね」
「疲れることはないからね」
「こうした時本当にいいなって思うよ」
 今は休んでいるトトの言葉です。
「かかしさんや樵さんの身体はね」
「幾ら踊っても疲れないなんて」
 フェアリーの男の子が言ってきました、この子はナターシャと踊った後で恵梨香と踊っています。他のホビットやフェアリー達は神宝とジョージ、カルロス達と楽しく踊ったり用意してあるサンドイッチやチーズ、チキンナゲットやクラッカーといったものを食べています。他にはテリーヌもあります。
「いいね」
「そうだね、食べなくてもいいし」
 ここで言ったのはジョージでした。
「寝なくてもよくて」
「動こうと思えばずっと動ける」
 カルロスも言います。
「凄いよね」
「オズの国にはそうした人もいて」
 しみじみとした口調になっているナターシャでした。
「本当に色々な人がいるわね」
「そうしたところもよね」
 最後に言ったのは恵梨香でした。
「今もあらためて思ったわ」
「そう、オズの国はお伽の国だから」
 それでと五人にお話したのはドロシーでした。
「色々な人達がいてね」
「かかしさんや樵さんみたいな人達もいて」
「それぞれの身体の長所を楽しんでるのよ」
「長所を楽しむとなると」
 神宝も頷きました。
「僕達もですね」
「そうよ、私達の身体も長所があるでしょ」
「それを楽しんで、ですね」
「生きていけばいいのよ」
「そういうことですね」
「そう、じゃあ踊ってね」
「食べてですね」
「そうしていきましょう、休む時は」
 その時のこともお話するドロシーでした。
「ご馳走になりましょう」
「どんどん食べて下さい」 
 ホビット達もフェアリー達もドロシーに言いました。
「折角あるんですから」
「遠慮したら駄目ですよ」

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