欠ける無限、禁忌の術
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沖田は重い体を動かし、なんとか士郎を抱き止める。
「マスター!?」
気絶出来たらどれほど楽なのか。意識を保ち続ける士郎の額に脂汗が滲んでいる。
近藤らが、消えていきながら士郎と沖田を囲んだ。激痛に喘ぐ彼に、新撰組の名だたる剣豪らは敬服を示す。
――見事な奮闘だった、総司のマスター。よければお前の名を聞かせてくれ。
それは純粋な称賛。座に還る彼らは、もしかすると轡を並べる時が来るかもしれない男の事が知りたかったのだろう。
しかし、
「ッ、あ、ああ……俺の名は……俺、は……?」
鉄心の男は。
返す名を、亡くしていた。
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