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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica39-B堕ちた騎士〜Reiter Paladin〜
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るではないか!」フサフサな尻尾を揺らした。

「人語? 狐・・・、まさか!」

「そう。この子はブネと同じ、第1観測指定世界ギガースィリアの支配者の一角」

あの子の尻尾が揺れるたびに1房、2房と増えていって、最終的に9房になった。その様子にラッヘンマンは「そんな馬鹿な!」って大混乱。

「久しいの、ガリフット。わしを召喚獣にしようと会いに来たのが彼此40年前かの? 顔は兜で見えぬが、やはり老けたの〜」

「ナデシコ・・・! 何故、君が・・・! どうしてこんな小娘の下僕なんぞに・・・! 君を下僕にするべくやって来た幾人もの騎兵との契約を断ってきた君が!」

ギガスィーリアは、ナデシコを始めとした私の召喚獣や、ラッヘンマンのドラゴン軍、その他の騎兵たちの召喚獣――魔法獣たちが棲み処としている世界だ。騎兵を目指す騎士はギガスィーリアを訪れて、気に入った魔法獣と契約を結べるよう努力し、そして互いに納得できたなら主従関係や盟友関係の契約を結ぶ。

「君に会いに来た僕や他の騎士たちに言ったな、お前たちは違う、と!」

「うむ、確かにそう言うたな。言葉通り、お前たちは違うのじゃ」

「それならクラリスはそうだと言うのか!」

「んん? 唯一、此奴だけには可能性があると思っただけじゃ。わしと契約する為の条件はただ1つ、わしを惚れさせるような魔力を提供する、じゃ。お前たちは生まれや血統からして既に失格しておった、クラリスとは違っての。そんなクラリスも、今日までわしの期待になかなか応えなかったのじゃが・・・。今日晴れてわしの条件を満たした」

その条件というのはついさっきまで本当に判らなかった。惚れさせる魔力なんて意味不明だったし。それでもこの闘いに勝ちたいために、たとえナデシコが私の言うことを聞かなくても、ラッヘンマンやブネを惑わせられたらって理由で召喚した。

「クラリス! 今日よりわし、九尾のナデシコが、お主の召喚獣として力を揮おうぞ!」

ナデシコがワイバーンの額から飛び出して宙へと身を投げた。落下していくナデシコを見守っていると、『リっちゃん! 上昇するよ!』ワイバーンがさらに10mほど急上昇。直後、眼下が蒼い炎でいっぱいになった。そんな蒼炎の塊から巨大な狐、ナデシコが姿を見せた。9房の尻尾を揺らして、僅かに開いた口からは蒼い火の粉が噴き出てる。

「ナデシコ! ブネをお願い!」

「よかろう! ブネよ、数百年ぶりに戯れようかの!」

「オオオオオオ!!」

ブネが咆哮を上げてナデシコに向かって行く。ブネが急転回したことでラッヘンマンが「なに!?」振り落とされた。空中に投げ出されたアイツを追うように「ワイバーン!」に指示を出して急降下。

「助けてほしいですか〜?」

「〜〜〜〜っ! 無用だ
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