暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica39-B堕ちた騎士〜Reiter Paladin〜
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いて私はバナナを頬張りながら、ゴメンみんな、って使い魔たちに謝った。だって魔術師化なんて魅力的な話、受けないわけにはいかないよ。

(ここは・・・)

私はどっかの戦場のど真ん中に居る。ルシルが私の前世の記憶を見せるために、何かしらの魔術を使ったのは間違いないけど・・・。

「(まぁいいや。魔術師化するために必要なら、私の前世とやらを見てみよう)えっと、あそこに居るのはイリスと瓜二つの女性・・・、それに・・・」

20代始めくらいのイリスのそっくりさんと、10代半ばか後半くらいの私のそっくりさんが、何十人っていう、いろんな武器や甲冑を身に纏った騎士部隊を率いてた。たぶん、あの人がイリスの前世のシャルロッテ・フライハイト。で、その側に控えてるのが私の前世だっていう・・・。

「騎士シャルロッテの右腕、初代グレーテル・ヴィルシュテッター・・・」

今の私と違って初代グレーテルは両刃の大剣を主武装にしてる。そんなご先祖たちの移動方法は歩きみたい。他の騎士隊は馬とか狼、見たこともない珍獣なんかに跨ってる。だから他の隊に置いていかれる・・・と思えば、「速・・・!?」ビックリするくらいに走るスピードが速かった。

「え、あれ? 私どうすれば・・・!?」

置いてけぼりを食らった私は辺りをキョロキョロしてると、勝手に私の体がふわりと浮いて、ご先祖に付いて行くように動き出す。そしてご先祖たちの部隊が、敵部隊と交戦を開始。

「お、おおう・・・」

そこからは魔法・・・じゃない、魔術の応酬。炎やら氷やら雷やら、イリスやルシルが使う光や闇といった攻撃が戦場を駆け巡る。ご先祖の隊も敵陣に高速で突っ込んで、懐に侵入して武器で切り払っていく。

「すごい・・・」

騎士シャルロッテの繰り出す斬撃の軌道がほとんど見えない。まさに一撃必殺。長刀(アレが本物のキルシュブリューテ・・・)が閃くと、一度に複数人が地に伏せてく。で、肝心の私のご先祖は、白い雷を纏った大剣をブンブン振り回して敵をふっ飛ばしてた。まるでサイクロンのようだけど、敵の中にその一撃を食い止める奴がいた。

「子供・・・?」

130cm程度の小さな女の子が、ご先祖の大剣の一撃をカードのような物で受け止めて、さらに弾き飛ばした。数mと飛ばされたご先祖が着地したところで、別の敵が斧を振り下ろす。着地したばかりのご先祖は大剣を盾にして受け止めたけど、さらに別の敵が槍を突き出そうとしてた。

「危ない・・・!」

他の味方はそれぞれ敵との交戦中だし、騎士シャルロッテも十数人に囲まれてる。助けは望めない。これが過去の事だって判ってるけど、ご先祖の元へ駆け出そうとしたその時、大剣が縦に真っ二つに分離した。片方を斧の防御のままに、分離したもう片方で槍を弾き返した。


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