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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica39-B堕ちた騎士〜Reiter Paladin〜
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“シュトルムシュタール”は方天戟の前部と、金砕棒の後部を連結させたアームドデバイスだ。柄の中心を持って振り回すだけで、斬撃と打撃の両方を交互に繰り出される。ラッヘンマンの“シュレッケン”なんてへし折ってやる。

「騎乗騎士としては雅に欠けるが、僕としても君が勝つ可能性を提示しなければならないね・・・! いいだろう。互いに下僕の力を借りずに、己の力だけで勝敗を決しようじゃないか!」

小さなナイフ型の“シュレッケン”で、私の連撃を捌き続けるアイツがそんなことを言った。騎乗騎士の昇格試験は、乗れる使い魔を使役している場合は乗ったまま闘うことがルール。

「斬り断て!」

――フェアシュテルケン・クリンゲ――

方天戟の2つの月牙と先端の穂に魔力付加しての斬撃魔法を繰り出す。鈍重なフルプレートアーマーを着込んでるにも拘らず、華麗なステップと“シュレッケン”で完璧に防いでくる。

「それなら・・・!」

「むっ・・・!」

“シュトルムシュタール”の一撃を防がれたその瞬間に、私はラッヘンマンの腹に突き蹴りを繰り出した。そして肩と頭を駆け上がって上空へ跳ぶ。頭上に魔法陣を展開して、宙でくるっと反転して魔法陣に着地。

「フェアシュテルケン・シュラーゲン!!」

今度は金砕棒に方に魔力を付加しての一撃を、突進からのフルスイングでお見舞いしてやる。ラッヘンマンは“シュレッケン”での防御を行わずに、「はっは!」笑い声を上げながら後退することで躱した。それで終わりだと思わないで。私は空振った勢いのまま体を旋回させつつ、“シュトルムシュタール”の柄を分離させる。

「もういっちょーーーー!」

――フェアシュテルケン・クリンゲ――

後退したラッヘンマンに届くよう、方天戟を持つ右腕を伸ばす。ギリギリだけど側頭部に月牙を叩き込むことが出来た。甲高い音が響く中、宙に寝そべってるような体勢の私の腹に「ぐふっ!?」アッパーが打ち込まれた。私は吹っ飛ばされて、アイツはよろける程度。

『リっちゃん!』

ブネから落ちた私を助けるためにワイバーンが急降下してきてくれて、「ありがと!」鞍の上に着地すると、『ごめん、リっちゃん。僕の攻撃、全然効かない』って泣き言を言ってきた。

『もう魔術師化して、一気に決めちゃおうよ! リっちゃんが傷つくのあんまり見たくないし!』

「・・・それは・・・」

・―・―・回想だったりする・―・―・

大隊の投入してきた新兵器に苦戦を強いられたトリシュは、魔術師化できない自分と私とアンジェが足手纏いになるかも、なんて危惧した。私は使い魔がいるから、私に足りない分はあの子たちで補おうと思ってたけど・・・。

――君ら3人とも、実は魔術師化できる才があるんだよ――

その言葉を聞
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