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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica39-B堕ちた騎士〜Reiter Paladin〜
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†††Sideクラリス†††

面倒くさいことに最後の大隊が仕掛けてきた。しかも今回はガチで私たちを殺しに来てる。私たちオランジェ・ロドデンドロンのメンバーを、大隊の一員とサシで闘い合えるように結界で閉じ込めた。

(私に宛がわれた相手は・・・)

空を見上げれば、純白の鱗を頂く全長2km近い龍がグルグルと回っている。最早その正体を隠す気もないみたい。

「騎乗騎士の頂点・・・レイターパラディン、ガリフット・ラッヘンマン・・・!」

VS・―・―・―・―・―・―・―・―・―・
其は誇りを捨て堕ちた騎乗騎士ガリフット
・―・―・―・―・―・―・―・―・―・VS

私が目指し、打倒を夢見ていたパラディン、ラッヘンマン卿だ。教会と騎士団が大隊と繋がっているのはもう判ってたし、ラッヘンマン卿のような幹部級の騎士が敵に回ってるかもしれないということも判ってた。

(だからショックじゃない。それどころか、ここで打ち倒すことが出来るっていうチャンスが巡ってきたことに感謝だ)

龍の額に仁王立ちしているラッヘンマン卿を見上げる。獅子の仮面や目出し帽を脱ぎ捨て、黒服じゃなくて本来の漆黒のフルプレートアーマーに身を包み、両刃ナイフ型デバイス・“シュレッケン”を掲げて、オーケストラの指揮者のように振るってる。

「砲撃が来る・・・! ワイバーン!」

『僕に任せておけ! 何が公爵だ! 今度こそ一泡吹かせてやる!』

脳内に響くワイバーンの声。やんちゃ坊主みたいな性格で、声も本当に男の子のよう。もう800歳くらいなのに。

「クラリス! 君とこうして闘うのも今日この限りだと思うと、僕も少し寂しいよ!」

還暦をとうに越えてるのに声色と声量の若さは30代後半。肉体だって普通に若いし、一体どんな手を使って若返ってんのか判らない。騎士団内じゃ吸血鬼なんじゃない?って噂が飛び交ってる。

「でも安心するといい! 君との思い出はすべて、僕の心の中で芸術品となって永遠に生き続ける!」

「ラッヘンマン卿! 私、あなたのそんな芸術家気取りが・・・昔から大っ嫌いだった!」

『年寄りが無理に若作りして馬っっっ鹿みたいだよ!』

「そうかい! 芸術の何たるかを知らない小娘に教え込ませてあげよう! ブネよ!」

ラッヘンマン卿の数いる召喚獣(ドラゴン)の中でも最高位、公爵級龍ブネの口から純白の魔力砲が放たれた。私が跨ってる「ワイバーン!」に呼び掛けて、砲撃を躱しながら接近するように言外に指示を出す。連発されてくる砲撃の合間を翔け抜けて、ブネとラッヘンマン卿よりさらに上に行く。

「ワイバーン! プロミネンスカノーネ!」

『おーっし!』

火炎を細く圧縮させた熱線をワイバーンに吐かせる。胴回りが100m以上ある巨
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