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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica39-A堕ちた騎士〜Schlagen Paladin〜
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一度でもその防御を破ってしまえば再展開は出来ない・・・!)だから!!」

――シュテルケンシュラーク――

顔面に向かって突き出された鉄球を「くぅ・・・!」上半身を右横に傾けることで躱して、傾いた勢いのままに両手持ちした“ジークファーネ”を卿の右脇腹に打ち込んだ。でもまた、バチッと私の攻撃魔力と卿の防御魔力が弾かれ合った。このままではこちらの魔力と体力が尽きてしまう。

(ルシルさんが・・・!)

ようやく私たちに課せられていた時間稼ぎを終えていいという合図である、“エインヘリヤル”のルシルさんが消失したのをモニター越しに確認できました。

「ここまで、ですね・・・」

「なに?」

一切の攻撃を中断して卿より数mと距離を取る。卿は怪訝そうな目を向けてきますが、私は無言で“ジークファーネ”の石突を地面に突き刺して、空いている左手を胸元に持って来る。

「我が遠きご先祖、チェルシー・グリート・アルファリオ様。そのお力を今お借りします」

――昇華――

魔力に神秘を載せての魔術師化を行う。

・―・―・回想です・―・―・

「しっかし、大隊に、ルシルクラスの魔術に干渉しうる装甲を造れる技術力があるなんて」

「それに加えて、これまで以上に強力なAMFもあるので・・・。ルシルさんが一緒でなければ私は確実に殺されていました・・・」

トリシュとルシルさんが異世界にて大隊の兵器に襲撃された内容を伺いました。イリスとトリシュが頭を抱えるのも解かります。現在、この次元世界で頂点に立てるのは魔術師でしょう。ですが、その魔術師や、一般的な魔導師を両方弱体化できる兵器が投入されるとなると・・・。

「ただでさえイリスやセレスのような魔術師化や、ルミナのようなスキルを持っていない私たちは・・・」

私とトリシュとクラリスは、スキルも無ければ魔術師化も出来ない。今後の戦いで私たちは足手纏いになるのでは?という不安が湧き上がってくる。私の言葉にトリシュも同じように不安そうな顔を浮かべ、クラリスはいつもどおり黙々とリンゴを齧るだけでした。

「魔術師状態で魔力を込めたカートリッジを渡せば良いと思うけど?」

「だけど明日にも襲われるかもしれない中で、トリシュ達分のカートリッジに割ける魔力ってある?」

「むぅ。それはそうだけど・・・」

私たちが不甲斐ないばかりにイリス達が悩んでいる。悔しさに項垂れている中、「最後の手段を取らざるを得ない、か」とルシルさんが漏らしました。私たちの視線が一斉にルシルさんへと向きます。

「ルシル、何か手段があるの?」

「魔術師オーディンの血を受け継ぐシュテルンベルク家の一員であるトリシュ、そしてセインテスト家やフライハイト家にカローラ家と同じ、魔術時代より続く血族
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