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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica39-A堕ちた騎士〜Schlagen Paladin〜
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それゆえに卿の右腕がビクンビクンと跳ねています。さらに左脇にも今の一撃を、と欲張ってしまった。

――城砦砕き――

「っ!?」

いつの間に伸ばしていたのか、鉄球が私の真横から飛来するのを視界の端で捉えた。攻撃を中断することは出来ても、防御魔法を発動するにはすでに手遅れなほどの接近を許してしまった。“ジークファーネ”の竿を盾代わりにしつつ卿の上から退こうとした直後に、「うぐぅ・・・!」衝突。

「きゃあああああああ!」

踏ん張りきれなかった私は殴り飛ばされてしまった。屋上を飛び出し宙に放り出されるどころか今度は隣のビルの外壁を突き破り、1フロアの床を何度もバウンドしながらガラスの外された窓からまた外へ。目が回り、バウンドしたことで全身が痛み、地面へと墜落している中・・・。

――城砦砕き――

私が通って来させられたビルの外壁を鉄球が突き破ってきた。私は「解除(アウフヘーブング)!」というキーワードを口にして、円錐状の穂となっていた幕を本来のヒラヒラの幕へと戻す。

「レフレクスィオーンファーネ!」

幕を一回り大きく広げ、「ここ!」ベストなタイミングで鉄球を幕で包むけれど、たださえ破壊効果に特化した鉄球、3秒とせずに幕を砕いた。ですがその僅かな猶予内に軌道を逸らすことが出来、鉄球は明後日の方へと飛んでいった。

「ジークファーネ!」

改めて幕をバサッと展開しつつ、街灯のポールに幕を巻き付けて勢いを殺してから地面に着地。鉄球が卿の元へと戻っていくのを見送りつつ、私と卿を閉じ込めている結界内の至る所に展開されているモニターを見る。イリス達がそれぞれの大隊メンバーと決闘している様子が映し出されています。

(ルシルさん、アイリさん・・・)

お2人は、大隊を罠に掛けるべくルシルさんが仕掛けた使い魔(フェイク)、“エインヘリヤル”です。性格や魔力パターンなどを反映している為、撃破されない限りは本物との区別が付きません。その代わり実力は半分あるかどうか、らしいです。

(・・・イリス達の様子がおかしいですね)

今のルシルさんは除くとして、イリスとルミナとセレスは飛行魔法を使わずに空より飛来する弾道ミサイルを、スキルや魔術のみで迎撃しています。

「他の嬢ちゃん達が気になるか?」

ヒュー!と何かが落下してくる風切り音と共に降って来たのは「ラヴェイン卿!」です。麻痺が未だに残ってくれているようで、腕がビクビクッと痙攣しているのを確認できる。

「まったく。仮にもパラディンなのだから、AMFやミサイルなんぞに頼るとはな」

「AMF・・・!」

まさか、ルシルさんが仰っていた魔術にすら干渉できるという特別なものでしょうか。卿は特にルミナと闘っている翁の仮面持ちに苛立ちを覚えている
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