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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica39-A堕ちた騎士〜Schlagen Paladin〜
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ーネ”を反転させ、石突の両刃を切り上げますがそれも躱される。

「っと、危ない危ない! それ、お返しだ!」

横薙ぎに振るわれる“アグリガット”による打撃を、「っ・・・!」深く伸脚することで躱す。頭上を通り過ぎた“アグリガット”の風圧に髪が乱れる中、“ジークファーネ”を卿の股下に通し、肩に竿を乗せる。

「せぇぇぇーーーーい!!」

「むお!?」

てこの原理を利用して卿を後ろ向きに転倒させる。ものすごい重さだったけれど、そこはベルカ式自慢の自己強化による膂力を限界まで引き上げるという技術で、卿をひっくり返すことに成功した。卿が置き上がるより先に立ち上がった私は「卑怯と言わないでくださいね!」と、ズンッと両前腕を両足で踏み付けた。

(ルシルさんからは、合図が来るまでは、私たちがどのような状況に陥っていようと偽者のルシルさんを守りながら時間を稼いでほしいと言われていますが・・・!)

卿との闘いとなってしまった現状、私は打撃騎士の1人として卿との闘いを望んでしまった。この戦いが終わったら、素直にお叱りを受けよう。穂先を卿の左脇へと向け、いざ突き刺そうとするも卿は「ふんぬ!」全身より魔力を放出した上で両腕を振って力ずくで私を振り落としてとしてきました。

「む・・・!」

足を乗せていたのが腕ということもあって私が体勢を崩してよろけたところに、卿は私の右足首を掴んで、「それ!」放り投げてきました。屋上の外にまで投げ飛ばされた私の身は宙に投げ出される。飛行魔法を使えない私は、足元に魔法陣の足場を展開して着地。

「まだです!」

――ゼクンデアングリフ――

魔法陣を蹴って、再度卿への突進を敢行。卿は鈍重なフルプレートを騎士甲冑としているため、一度倒れると起き上がるまでに時間が掛かります。今だに上半身のみが起き上がっている状態。立ち上がる前になんとしてもダメージを与えておかないと、こちらが圧倒的に不利になる。

「でぇぇーーーい!」

「無駄だ!」

迎撃のために振るわれた“アグリガット”の鉄球と穂先が激突し、激しい火花を散らす。互いのデバイスが大きく弾かれますけど、卿が自由に出来るのは空いている左手のみ。対する私は体が宙にありながらも全身を使える。

「レームング・ツーフューゲン!」

その空いている左手首を改めて踏み付けつつ、穂と化している幕の魔力を電気変換。弾かれたばかりで伸びきっている右腕によって隙だらけな脇目掛けて、二度目の刺突を繰り出す。確かな手応えに「入った・・・!」と確信できた。

「むぐぉ!? ・・・ほっほ、容赦ない一撃だな、アンジェリエ嬢ちゃん! 惜しむらくは非殺傷設定だということだ!」

今の一撃は、刺した対象の筋肉に微電流を流して強制的に麻痺を引き起こさせるもの。
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