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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica39-A堕ちた騎士〜Schlagen Paladin〜
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私を含めた打撃騎士の頂点に立っているラヴェイン卿が、敵として私の前に立っている。卿は床に突き立てていた“アグリガット”を手に取り、「先の返答をしようか、アンジェリエ嬢ちゃん」と肩に担ぎました。
「俺が騎士だからだ!」
予想だにしない返答だったので「騎士・・・?」とオウム返しをしてしまった。目を丸くしている私を見て卿は「ほっほっほ! 騎士とは闘うものだ!」いつもどおりの笑い声を上げました。さらに意味が解からなくなってしまう。
「私たち教会騎士は、日々犯罪者との闘いです! それではいけなかったのですか!」
「応とも! 騎士とは主君に仕え、主君の覇道を切り開く剣! 犯罪者などつまらん小物共の逮捕などつまらん!」
卿が蒼銀に輝く
騎士甲冑
(
フルプレートアーマー
)
姿へと変身しました。あの姿の前に私は一体どれだけ膝を折ったことか。
「俺たちはそのようなオママゴトに嫌気が差したのだ!」
「な!? 何が嫌気ですか! それが役目ではないですか!」
「歳若く、本当の決死戦を知らぬからそう言える。知らんだろう? 平定前の次元世界の混沌を。あの時代は良かった。非殺傷設定などという、つまらんモノもなかったからな。俺ももう歳だ。最期くらいは騎士らしく、命を懸けた戦いをし、そして死にたいのだ」
私の憧れで、いつか追い付きたいと思っていた卿の、どうしようもなくくだらない動機。犯罪者に落ちぶれても尚、卿に抱いていた尊敬の念も今ので完全に消え失せてしまった。卿はもう騎士ではなく犯罪者と割り切ってしまおう。
「ランツェファーネ・・・!」
“ジークファーネ”を槍のように構え、円錐状に巻いた幕を竿頭に固定して槍の穂と成す。
「カートリッジロード!」
石突と竿の連結部分が上下にスライドして、3連装回転シリンダーシステムが起動。カートリッジを1発だけロード。
「ほっほっほ! 打撃騎士にして槍騎士、そして鎌騎士。器用なものだが、それら一切合財が俺に通じないことは承知だろう!」
「(このような小細工を使わなければ、ラヴェイン卿に届かない・・・)そう思いますか? あなたを打ち倒しパラディンになるべく、日々鍛錬をして――」
――ゼクンデアングリフ――
高速移動魔法発動の手順となる強い踏み込みを行い、一足飛びで卿へと突進。狙うは卿の脇下。そこだけが装甲に覆われていない唯一の弱点。周囲の景色がスローになるほどの高速移動からの、「います!!」刺突を繰り出す。
「ほっほっほ! その手はこれまでに何十、何百と見せつけられているぞ!」
卿が脇下を庇うように体をずらしたことで、穂先がちょうど心臓直撃コースになるけれど、分厚い胸部装甲の前に“ジークファーネ”が弾かれてしまう。でもそれで終わらない。“ジークファ
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