第二章
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「今日出た依頼です」
「そうか、ほなな」
「この依頼受けてくれますか」
「そうさせてもらうわ」
「この街は水運の街です」
巴も事務所の者に言った。
「それだけにです」
「水門のことはですね」
「早急に何とかしなければなりません」
「市長さんは軍の派遣も考えていますが」
砦となっている水門の奪回の為にというのだ。
「貴方達がですか」
「そや、やらせてもらうで」
呉は事務所のフェアリーの女に確かな声で応えた。そうしてそのうえでだった。
巴と共にその水門となっている砦に向かうことにした、砦は開封の郊外にあったがその時にだった。
不意にだ、呉は巴に言った。
「砦の兵が全員操られる、か」
「術を使う者がいますね」
巴はその呉に冷静に応えた。
「左様ですね」
「間違いないな」
「はい、兵達はです」
彼等はというと。
「操られているだけなので」
「そやからな」
「彼等はです」
「倒したらあかんな」
「術なりを使って動きを止めて」
その様にしてというのだ。
「大人しくしてもらいましょう」
「眠ってもらってもええしな」
「睡眠の術を使って」
「そやな、ほなな」
「はい、問題はです」
「術を使ってる奴やな」
「その者が何者かわかりませんが」
それでもと言うのだった。
「しかしです」
「ここはな」
「私達に敵が誰かを認識することです」
「その敵はな」
「術を使う者です」
その者だけだというのだ。
「ですから」
「ほなな」
「敵を絞りそうして」
「向かうか」
「そうしましょう」
巴は呉に話した、そしてだった。
二人は砦の前に来た、すると早速虚ろな全く感情が観られない目の兵達が二人を囲んで槍や銃を突き付けて言ってきた。
「ここに近寄るな」
「ここは神拾生様の場所だぞ」
「さっさと立ち去れ」
「立ち去らないと殺すぞ」
「そう言うて素直に帰られるか」
呉はその虚ろな目の兵達にこう言ってだった、即座に睡眠の術を使った。すると兵達は皆その場に力なく倒れ込みそのまま眠ってしまった、ここで巴は彼に言った。
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