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魔法が使える世界の刑務所で脱獄とか、防げる訳ないじゃん。
第一部
第31話 新年魔法大会 【ショットダウン 其の七】
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になるのは、また別の話……かなぁ? そもそも話になるのか分からないんだけど。

「試合終了?? 第三種目合計順位を発表するぜ?? 一位、一舎?? 二位、四舎?? 三位、二舎?? 四位、三舎?? 五位、六舎?? で、看守枠で脱落しちゃったけど、六位、五舎?? って事で、準決勝に残るのは現在合計得点上位四舎?? それはぁぁあああああ?? 一舎、二舎、三舎、四舎だぜぇぃっ???? 最後までおたのしみにぃぃいいい????」

???遂にこの時が来たか。

彼奴らと本気でやり合える、数少ない舞台。

「……要。本気、出すよ」
「……うん」

準決勝の競技は“ディストラクション”。日本語にすると“破壊”。
各舎の主任看守と、副主任看守、二人で一チームの計八人で行われる、至って普通のクリスタル防衛戦。競技の名前はクリスタルを破壊する事から来ている。
この競技が終了した時の一位と二位の舎が決勝に進出。三位と四位の舎はそこで脱落。

この大会、一位の舎には好きなものが与えられるが、二位以下の舎には何も与えられない。だから、全員一位を狙ってきているため、ここで負ける事は出来ない。

故に、この競技は“地獄の準決”に相応しい、“破壊”の競技になっている。

毎年、この競技では出場者八人全員が医務室送りになる。
八人の内四人、つまり三位、四位になった舎の代表達は、魔法の直撃や魔法で作られた魔剣に因って深手を負い、意識不明の重体。一位、二位となり、決勝の出場権を掴み取った残りの四人も、魔力の使い過ぎや魔法の暴走に因って、かなりの傷を負う。

そんな、危険過ぎる競技が、これから始まる???


































が、その前に。

「お昼の時間だよ?? 一舎から四舎の出場者達にはお昼が用意してあるから、主任看守が取りに来てネ?? ミニ競技の参加者は、放送があったら舞台に来てネッ??」

本当のカオスが始まる。

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