暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第7章:神界大戦
第202話「開戦」
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、防がれた。
 ……それも、武器を用いず素手で。

「(素手か……!)」

 即座に三人は距離を取る。
 優輝は創造魔法による弾幕を。とこよとサーラはそれぞれ魔法を置き土産に放つ。
 同時に、司や緋雪、紫陽やユーリなど、遠距離からも弾幕が放たれる。

「なっ……!?」

「たった三人で相殺か……!」

 しかし、その弾幕は攻撃されなかった二人とサーラの攻撃を防いだ一人に相殺される。
 力の放出。たったそれだけで防がれてしまったのだ。

「緋雪!」

「紫陽ちゃん!鈴さん!」

「ユーリ!」

 反撃を起こされる前に、間髪入れずにアリシアやなのはなどが砲撃を放つ。
 プレシアやリニスも弾幕を展開し、ユーノやクロノは相手の出方を見た。
 その間に、優輝は緋雪を、とこよは紫陽と鈴を、サーラはユーリの名を呼ぶ。
 最も連携を取りやすい相手をそれぞれ呼び、次の攻撃に移る。

「奏ちゃん!帝君!合わせていくよ!」

「ええ……!」

「数人で一人か……!とんでもないな!」

 それを見て、司も連携の取りやすい二人を呼んで一人に的を絞る。

「残り一人は私が……!」

「援護します」

 残り一人は、ソレラが相手をする事にする。
 その援護として、シュテルや手の空いている者がつく。

「『クロノ。出来る限り敵の動きを分析してくれ』」

「『分かった。無理するなよ』」

 全員でかからずに何人かはいつでも援護出来るように待機する。
 優輝達の戦いから、相手の動きを分析するためだ。
 相手の力は未知数。少しでも参考に出来るように、そうする必要があった。





「(不意打ちとはいえ、致命傷を与えたが……やはりか)」

 “それぞれが一人を相手にする”。
 そんな行動を取った瞬間、五つに分断された。
 “想い”が重要になってくるため、意志表示だけで勢力が分断されたのだ。
 尤も、分断したかった優輝達からすれば、ありがたい事だった。

「ッ!」

「ふっ!」

 緋雪の“破壊の瞳”が炸裂し、怯んだ所に優輝が斬り込む。
 しかし、その一撃は防がれた。
 ……寸前まで食らっていた攻撃を何ともなかったかのようにしながら。

「嘘っ!?」

「見た目の外傷などは無意味か。飽くまで“意志”を折らない限り、無限に再生する……故に、致命傷だろうとすぐに復帰する」

 緋雪は多少驚いたが、優輝は冷静に分析した。
 そして、同時に思う。“確かに一筋縄ではいかない”と。

「くっ……!」

「はぁっ!」

「ッ!?ぐ、せぇやぁっ!!」

 理力の放出により、一度優輝が引き離される。
 その瞬間に、敵は緋雪へと肉薄し、光の刃を放った。

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